2006年08月31日

ゾウの時間ネズミの時間 ~ 本川達雄 + アホな時間

生物学を愉しむ!

書籍情報

ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学
本川 達雄
中央公論社 (1992/08)
売り上げランキング: 3,203


本のひらめき

この本を紹介するのは3度目(のはず。たぶん)
 http://blog.mag2.com/m/log/0000000969/90356606(絵解き版)2004.05.06

子どもの学校の宿題図書になっているらしく、リビングに置いてあったものを手にとってみた。以前読んだから知っている・・と思っていたのに、またすっかり本川ワールドにハマッってしまった。面白い!

本書は、動物のサイズと時間、サイズとエネルギー消費、サイズと生息密度、サイズと呼吸・循環など様々な視点から動物を科学する楽しい読み物である。あっと驚く法則があったりして、とても興味深い。

中でもサイズと時間については「20へえ」はいきそうだ。(へぇは古い?)

 時間は体重の1/4乗に比例する。

というのがそれ。つまり大きな動物ほど時間はゆっくりだということだ。人間は24時間の時計で生活をまわしているけれど、他の動物は違うらしい。(陽がのぼり沈む時間は同じだけど)イヌにはイヌの時間が、ゾウにはゾウの時間が、ネズミにはネズミの時間があるというわけである。これは、とても大きな
発見である。

物理的な時間で測ればネズミは、数年しか生きないし、ゾウは100年くらい生きる。しかし、心臓の心拍数を時計にすれば、ネズミもゾウも同じくらいの長さの人生になるという。ほぅ。

無類の正確さで時を刻む腕時計、これはどんな動物にも当てはまる、と思っていた常識が、ガラリと崩れる。

他にも、動物のサイズとエネルギー消費(食べる量)、行動範囲、人口密度、運動コストなど楽しいテーマがいっぱいだ。そして、そこから新たな疑問やヒラメキをくれる楽しい本である。

また何年かしたら、読んでみよう。定点観測ブック(その本を通じて自分の成長の度合いを測る本)なんてあったら面白い。


僕の思いつき

僕は高校の生物という科目がきらいだった。気味悪い図があるし、世の中に生息している動植物などを分類して覚えたって仕方ないし・・・みたいに随分と斜に構えて授業に出ていた。

存在するものを単に分類して知識として蓄えるだけでなく、本川さんの本にあるように、横断的に考えたり、比較したり、人間のことに引き寄せたりする思考方法があればよかったのに・・・。

あとがきに「動物が変われば時間も変わるということを知ったとき新鮮なショックをうけた」とある。これは、実は相当でかいショックだったみたいで、新鮮どころではない「怒りに満ちたショック」だったようだ。

「こんな大事なことを教えてくれなかった今までの教育に怒りを感じ・・怒りをてこに本書を書いた」とある。

つまらないことや、イヤなこと、くだらないと思っていたことが、視点を変え考え方を改めると、俄然きらめいてくるところが面白い。

会計という一見地味ぃ~な世界を、面白ろ可笑しく身近にしてくれた会計士さんたちもいるし、英語という苦労して勉強しないといけないと思っていたものを楽しく勉強する方法を提示してくれた人たちもいるし、単調な仕事にもかかわらず世の中に光を放つ仕事をしている人もいる。生物学からかなりぶっとんじゃったけど、モノは考え様ってことみたいだね。ということで、仕事も勉強も楽しくやろう。



オススメ度

★★★★★+動物のデザイン

読んで欲しい方

・ネズミ時間を生きている方
・ゾウがすきな方
・時間について考えたい方

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2006年08月30日

やさぐれぱんだふたたび ~ 山賊 + WBCよせがきその後

やさぐれ・・ってなんだ? ぱんだ?

書籍情報

やさぐれぱんだふたたび
山賊
アーティストハウス (2006/08)


本のひらめき

一年ほどまえこの本の第一弾がでた。「やさぐれぱんだ」。少年とぱんだがおかしな掛け合いをするマンガである。クスリと笑えるところがなんともいい。

今回一番笑えたのは:

 少年(山賊)とぱんだが、こんな会話をする。
 少年が、ぱんだに昔話を語る。むかしむかし、おじいさんとおばあさんが・
 それをじっと聞くぱんだの頭の中にうかんだ映像が、絵になって展開する。
 少年の語る昔話と、ぱんだの聞いて想像している内容がまったく違った内容
 展開し、その対比がめちゃ面白い。

そのほか、省エネで、ぱんだの絵の黒色の部分がだんだんなくなっていくもの、ヒッチハイクのカードを差し出しているぱんだと少年の横を新幹線が通りすぎていくもの・・・など、楽しい構図がたくさん。

暑い夏の終わりに、暑気払いの一こまをどうぞ。

ちなみに著者のサイトはここ: http://szug.biz/


僕の思いつき

人間と動物に何かを語らせる・・という方法は楽しい。この本は、ぱんだと少年だけど、なんか別の対象で考えてもいいね。

会議のときなんかに、マンガを描いて、語らせてもいいかも。それを議事録にして出したら・・・うーん、まず降格間違いなし。笑

なかには、バカうけして重用してくれる上司がいるかも。運しだいか。

本書のあとがきに著者(山賊さん)が、第二弾を出版するにあたって感想を書いている。

 「やればできる」とか言うのは結構無責任な言葉だと思って人生を過ごし てきましたが、実感してしまいました。やればできました。いやまったく すごい。

という箇所が印象深い。そう、やればできちゃうんだなぁ、よのなか。
やさぐれぱんださんに、ちょっと元気をもらった。

また、2007年春には、このマンガは、映像化されるとか。うーむ、ふたたび「やればできました」にお目にかかれそうだ。



オススメ度

★★★☆+やればできました。

読んで欲しい方

・ちょっと気分転換したい方
・やさぐれぱんだに興味ある方
・自分を元気にしたい方

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2006年08月29日

俺が、つくる! ~ 岡野雅行 + かたづけ士!?

挑戦しなけりゃ失敗もないが、成功はもっとない。確かに!

書籍情報

俺が、つくる!
俺が、つくる!
posted with amazlet on 06.09.17
岡野 雅行
中経出版 (2006/09/01)


本のひらめき

本書の著者岡野さんは、社長さん。でも自分では代表社員と名乗っている。世界一の金型・プレスの達人である。痛くない注射針をはじめ、世界でただ一つというものをいっぱい作ってきた。なにしろ、みんながあきらめて出来ないものしか、作らない・・・んだから。

岡野さんの、おいたちから、様々な製品開発の過程、そして仕事に対する矜持みたいなものが、熱く語られている。岡野さんの「仕事の哲学」である。

 俺は、他人の仕事を盗ったことはない。
 なんたって、うちの品物が一番高いんだから。

 「できない」といわれると、がぜん、成功してみせると燃えてくる。

 井戸を最初に掘った人を大切にしないと相手にされなくなる。

 何もないところから発明なんてできない。最初はみんなコピーから始る。

などなど、岡野節がとても爽やかに展開している。

ものづくりの業界でない人も、仕事の矜持を感じられる素敵な一冊。


僕の思いつき

せっかく仕事についているのなら、誇れる仕事をしたい。普通の仕事じゃなくて命がけで取組めるような・・・・そんな世界をつくりたいね。

そんなものは、そうはない・・・確かに。
しかし、そこらじゅうにいっぱい転がってもいる。

JR東日本には、日本一の売り子のお姉さんがいるし、名古屋には日本一不思議な会社もある・・・
きっと、日本一のそうじのおばさんもいるし、日本一感動を届け続けている宅配のおにいさんや郵便配達の人もいる。

どこで勝負するかは、僕達次第。

うっしゃぁ、日本一(世界一でもいいけど)のxxになろうぜ。



オススメ度

★★★★★+痛くない注射針

読んで欲しい方

・仕事の哲学をもちたい方
・仕事がすきな方
・自律した仕事をしたい方


●今日のおまけ:

( かたづけ士!? )

(スッキリ・ラボ代表、かたづけ士).の小松易(やすし)さんが、ついに出版です。
  http://kataduke-shi.way-nifty.com/m1/
 8.30日発売だから、あしたですね! パンパカパーン!。オメデトウゴザイマス!

 お部屋が片付かない、会社のデスクが書類でいっぱいの方、(ぼ、僕のことだ)汗
 スッキリしてみたいですよね。
 そんな方オススメです。 

 本は、「これでスッキリ!! そうじかたづけ練習帳」

 その記念パーティがあります。

 日時:9月16日(土)14:00~17:00(13:30会場)
 場所:ヘイズ銀座(下記案内図またはhttp://www.heiz.jp/map.html)
 会費:5,000円(セミナー、本、ドリンク代含む)

 時間あけといてねー。詳細はまた・・・

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2006年08月28日

だから、部下がついてこない! ~ 嶋津良智 + CDもらえる!

上司は常に修行中。

書籍情報

だから、部下がついてこない!
嶋津 良智
日本実業出版社 (2006/08/25)

本のひらめき

著者の嶋津さんは、24歳から「上司」をやっている。大学卒業後に入社したITベンチャーで、同期100人の中でトップセールスマンとなり、最年少営業部長に24歳で抜擢される。その後独立、2つの会社の上場も果たしている。そんな「上司」のプロ、嶋津さんが、自身の上司学をまとめた本がこれ。

企業や組織は、とどのつまりは「人」にたどりつく。そして人的要素に決定的な影響を与えるのは「上司」である。本書では、上司自身がどうあるべきか、変わるべきかという「上司の人間学」、上司と部下の「関係学」や「組織学」について書かれている。

例えば「人は、命令されて動くより、自らの選択で納得して動いたほうが何倍もパワーを発揮する」から、部下を動かしてやろうなんて考えは、大きな間違いだという。(確かに。)

それより、仕事の目的(なんのため)や目標(いつまでに、何を、どうするか)をはっきりさせることや、優先順位を明確にすることが大切だ、と嶋津さん。

コーチングの手法も推奨している。「どうして、うまくいかなかったのか?」という最悪の質問ではなく、「どうすれば、うまくいったと思う?」というプラスの質問に切り替えたり、「君ならどうする?」という自発の機会を促す質問がいいという。(君はどう思う?というせっかくのいい質問の後に、だからいつもそういう風に考えないといけないんだ・・・と、つい口走ってしまうが、これはいけない。反省; とことん見守る姿勢が大事かも。)

上司は、人を育てるという重要な役割がある。
「上司は、自分がいるときに部下が何をしているかではなく、自分がいない(不在、異動)ときに何をしているかで、真価を問われます」という言葉は、ななかなか深い。

上司は理念の共有をはかる、情報にフィルターをかけずガラス張りにする、8・2の法則で優先順位を決める、上司に意見をいってくれる部下をもつ・・・などたくさんの気付きをもらえる本である。経験に裏打ちされている上司の心得は、言葉にパワーがある。

上司になったばかりの方も長年上司をやってる方も、ぜひ!


僕の思いつき

言霊を持たない経営トップ、尊敬できな上司、どことなく雰囲気の悪い職場、もしそんな会社があれば末期症状である。(最悪だけど、希望がある。なぜなら、どこをいじっても改善できるから:汗)

ってことで、あきらめることはない。まず自分が変われば、なんとかなる。

「すべての出来事には何の意味もない。事実は常にひとつであり、それをどう
 とらえるかは、人間の受け取り方が決めている。」

と嶋津さんはいう。すべての結果は自分の判断に起因しているという視点にたてば、ものごとをプラスに捉えることができ、何か次の行動に移れる。人のせいにしないで、自分発で考え、行動するとろこに、問題解決の糸口があるように思える。

デキゴトロジー。こういう考え方をと呼んだ人がいた。まず隗より始めよ、ってのはこういうことかねぇ。



オススメ度

★★★★★+上司学

読んで欲しい方

・できる上司を目指したい方
・尊敬できる素敵な上司がいる方
・悩める上司の方

●今日のおまけ:( CDもらえる! )

 嶋津さんの本をアマゾンで買って応募すると、
 CDと小冊子がもらえるそうです。
    ↓
> 【本日限定】アマゾンでご購入頂いた方全員に、著者が本に書ききれなか
> った内容を熱く語ったCDと1万部突破の小冊子を【無料】プレゼント!
> お申込は ⇒ http://www.culture-asset.com/buka10

 きょうの本を買った方は、ちょっとオマケをもらってもいいかもね。
 ちなみに、この特典は「今日だけ」みたいだよ。

 これは、いわゆるアマゾンキャンペーンというマーケティングの手法。
 そろそろこういう方法に嫌気がさしてきた人もいるかもしれないけれど
 この本なら、その手に乗っかってもいいかなぁ・・なんて思った本でした。

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2006年08月27日

「ニュー・デザイン・パラダイス」2 ~ フジテレビ + 貴人に出逢う

ありふれたものの変身!

書籍情報

「ニュー・デザイン・パラダイス」永久コレクションブック〈2〉

フジテレビ出版 (2005/07)
売り上げランキング: 2,372

本のひらめき

きのうに続いて、今日も再デザインの醍醐味を・・・。
フジテレビの「ニューデザインパラダイス」を本にした第二弾である。日常に存在するモノを再デザインするという試みだ。身近なものが「あっ」と目をみはるほど変身するのは、実に痛快。

本書にもたくさんの「再デザイン」たちが登場する。中でも秀逸なのは、

 ★ティーバッグ(紅茶)の再デザイン(廣田尚子さんの作品)
   普通に使っているティーバッグの紐の先に円形のフタがついている。
   ティーバッグをカップに入れ、円形のフタを置く。
   お茶がでたころに、フタの上に「shall we?」の文字が浮かぶ・・
    http://www.fujitv.co.jp/b_hp/newdesign/design/041119.html

 ★コンセント(村田智明さんの作品)
   コンセントは一箇所にひとつ・・と決まっているが、村田さんの
   デザインは、バリアブル。二重のスロットが連なっていて、どこに
   差し込んでもOK!。
    http://www.fujitv.co.jp/b_hp/newdesign/design/050218.html

その他、つり革やそろばんのニューデザインもすごい。婚姻届のアイデアも楽しい。今すぐにでも実現してほしい・・アイデアがいっぱい。
    http://www.fujitv.co.jp/b_hp/newdesign/design/041105.html

婚姻届は、実は東川町というところで実現している。エラい!
   http://www.fujitv.co.jp/b_hp/newdesign/marry.html
   http://www.town.higashikawa.hokkaido.jp/jp/topics/konintodoke/index.htm

頭の刺激をもらえる本。


僕の思いつき

僕のニューデザインは、傘。もう10年くらいずっと考えつづけているのだがなかなか実現しない。でもこのコンセプトは楽しい。楽しみである。

カバン(デイバッグ)も再デザインしてみたい。カバンのHWさん
  http://www.hideo-wakamatsu.com/concept.html
といっしょにやってみたい。(今つかっているデイバッグのメーカー)

世の中には楽しいことがいっぱい。Mosoを実現してみよう!



オススメ度

★★★★☆+変~身!

読んで欲しい方

・生活を豊かにしたい方
・デザインするのがすきな方
・日常を変えたい方

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2006年08月26日

「ニューデザインパラダイス」永久 Collection Book ~ フジテレビ

再デザインは、僕らにもできる!

書籍情報

「ニュー・デザイン・パラダイス」永久コレクションブック

フジテレビ出版 (2005/01)
売り上げランキング: 2,373

本のひらめき

フジテレビ、金曜日の深夜(ほんとうは土曜日の01:15-)に、非常にクリエイティブな番組がある。ニューデザインパラダイスという番組で、毎週ひとつのテーマで、デザイナーやクリエイターが頭をひねり、日常みかけるモノを再デザインするという企画。番組スポンサーのニッサンがかっこよく見える。

左脳を非常に刺激される。

かなり長く続いているらしく、本書は、その作品を本にしたものだ。

例えば、横断歩道。日本中どこにいっても同じデザインだが、もっと愉快にできないだろうか・・・と頭をひねってできたのが、カラフルな横断歩道。
佐藤可士和さんのデザイン。

また、タクシーの行灯(あんどん)のデザインをした中川憲造さんの作品もすごい。3色の光で、方向も自在に動き、緊急移動中、客待ち中などで色や光り方が変わるというもの。パレードのときはカラフルにビームを出しながら・・なんていう遊びごころもいい。

一番のお気に入りは、ナガオカケンメイさんの「学校の机」。
小学校の机の板を、卒業するときに額縁や写真たてに再デザインして贈るという発想だ。時間という味をこめた再デザインは、素晴らしい。

日比野克彦さんや森英恵さんも登場する。


僕の思いつき

日常あるモノをMosoデザインしてみるのは楽しい。

会社でいえば、おきまりの書類のフォーマット、普段つかっている名刺、組織の名前、お客様にさしあげるグッズ、あらゆるものが再デザインできる。

Moso力を生かして、会社を少しづつ変えていくのも楽しいね。

コスト削減運動とか、業務効率化運動とか・・・少々カビくさくて、なんだかヤルキのでない名前はもうよそう。○○再デザイン委員会とか、しゃれた名前でスタートしたい。



オススメ度

★★★★☆+再デザイン

読んで欲しい方

・モノを再デザインしたい方
・配置換えがすきな方
・何かを再興させたい方

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2006年08月25日

ぱじ-7 ~ 村上たかし + 多数決の科学

ももちゃん、小学一年生

書籍情報

ぱじ―Momo‐chan’s grandfather“Paji” (7)
村上 たかし
集英社 (2003/10/17)
売り上げランキング: 83,109


本のひらめき

ぱじ、っていうのは、両親を亡くしたももちゃんのおじいちゃん。パパがわりのじいちゃんだから、略してぱじ。心優しいおじいちゃんと、かわいい少女、ももちゃんの心温まる4コマ漫画。そのシリーズ第7弾。

この号では、ももちゃんが幼稚園を卒業して小学校に入学する。

ももちゃんのクラス1年3組の担任は、海野もくず先生。笑
名前のとおり、もくずのように存在感がない・・・。1組の山のこりす先生は145cmしかない小さいな先生。・・・学校の先生もユニークで楽しい先生が登場する。

クレヨンしんちゃんでもなく、ちびまるこちゃんでもなく、独特の雰囲気で流れる4コマに、ペーソスとユーモアがあふれる。

笑いと涙で心を洗ってくれる漫画である。


僕の思いつき

ももちゃんの苗字は咲田。咲田家のアルバムが、章の切れ目にはさんである。劇画風のリアルな感じの写真は、心のひだをそっとなでてくれる。家族の何気ない写真は、いいねー。

本書は、ジェイカレッジの先生(ぱじせんせ)に借りた本。菅さんというのが本名だけど、いつのまにか「ぱじ」先生に・・・。本書の著者村上たかしさんのような、心優しい方である。

ぱじせんせ、ありがとうねー。



オススメ度

★★★★★+ももちゃん

読んで欲しい方

・心を澄ませてみたい方
・マンガがすきな方
・家族の愛を感じたい方

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2006年08月24日

「書」を書く愉しみ ~ 武田双雲 + Jカレッジ共催プラン

好きになる!

書籍情報

「書」を書く愉しみ
「書」を書く愉しみ
posted with amazlet on 06.09.17
武田 双雲
光文社 (2004/12/14)
売り上げランキング: 26,989

本のひらめき

パワーポイントなどで資料をつくっていると、時々フォントを変えて遊んでみたくなる。隷書体とかいろいろある。このフォントというか書体はどうやってできてきたのだろうか・・・

そんな歴史も紐解きながら、本書は、「書」を楽しむ素敵な旅に誘ってくれる。

双雲さんは、素敵な書家。まだ若い。でも深い!

著者は、書とは「ただの記号としての文字に人間の美意識が加わったもの」だと定義する。大きな力をもった「言霊」を文字として具現化する、そこに美意識が加われば、とてつもない力になるという。

前半は、書に関する歴史や、書がうまくなるコツ、楽しむコツなどが語られている。中国と日本では下記順が違う(右という字などが典型)とか、千年以上も経ている書体の歴史など、引き込まれる面白さがある。

日本人が発明した「かな」についても、その「あいまいさ」ゆえの素晴らしさを説いている。線の太さもかすれぐあいも独特のあいまいさがある。意志決定力のなさとは違う、美学がそこにはある。長年の歴史と文化を背負った「書」の世界に小宇宙を感じることができる。

また、なにより書を愉しむ意味や、うまくなる心得などがとても心に響く。

あー、墨で字を書きたくなるねー。


僕の思いつき

本書の最後に双雲さんのMosoが書いてある。100年後に「今の書がどう言い伝えられているか」を表現するコラム(案)だ。

   日本の書が、ただの伝統芸能ではなく、芸術として、日本人の魂の
   表現アートとして世界に認められた時代

100年後の○○を考える・・・、こういうところに、発想の飛躍が生まれるかもね。100年後を考えよう!

字がうまくなりたい・・・誰もが思うことだが、なかなか簡単にはいかない。字がうまくなるコツは、
 「字を好きになること」
 「字を見ること」
 「書くことを心から愉しむこと」
だという。わかるわかる・・。

筆を買いにいこう!



オススメ度

★★★★★+言霊をおろす

読んで欲しい方

・書をたしなみたい方
・書がすきな方
・字がうまくなりたい方

●今日のおまけ:( JカレッジのコラボをMoso中 )

 N&Jカレッジ(日経BPさんと共催)
 K&Jカレッジ(コクヨさんと共催)
 J&Jカレッジ(JR東日本さんと共催)
 Jカレッジin OSA (LCDAさんとの共催)

 などなど。Moso段階ですが、かなり進められるかも・・・
 楽しみ楽しみ。
 (Moso段階・・・って表現、いいねぇ。自己満足)

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2006年08月23日

アメリカと比べない日本 ~ 横山禎徳 + 一句浮かんだ

デザインは楽しい!

書籍情報

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本のひらめき

日本は、戦後の復興期から高度成長時代、バブル期、その後の失われた15年・・と大きな変貌をとげてきた。現在50歳以上の人は、「3丁目の夕日」にある種のノスタルジーを感じながら来し方を懐かしく思ったりする。

現在の日本の立ち位置を、バブル崩壊後回復期に差しかかっているという経済一辺倒な味方で捉えるのは、視野が狭い。少子化、超高齢化、環境、医療・・・様々な問題に立ち向かう新たなステージにいると著者は言う。

 日本は、無類の「課題先進国」になった。

というわけだ。そしてここからが重要なのだが、その答えは誰も知らない。自らが考え抜き変えていく「課題解決先進国」となるべきである!というのが本書のツボ。

思考停止をしてしまった経済大国は、一時、醜いエゴイスティックな日本人を生み出したこともあったが、これからは「社会システムをデザインし直す」という課題解決の道を行くべし・・というわけである。

課題に取組むには、姿勢と方法論が重要だという。姿勢(マインドセット)は、誰にも頼らずにやる、アメリカと比べない、という自立型のマインドだ。
方法論は、単発、分析、縦割りといったアプローチではなく、横串の社会システムとして統合した解を求めようというものだ。これを「社会システム」のデザインであると著者は表現する。

既存の社会システム(=消費者・生活者に価値を提供する体系的仕組み)は、超高齢化社会を想定していない。だから個別問題ではなく、統合的にデザインしなおす必要があるのだ。それは既存の縦割り行政の枠組みでは到底なしえないことだ。本書は、「社会システム・デザイン」という考え方を提示した本である。

第二弾は、「超高齢化社会をどう経営するか」という問いに具体的に答えるものになっているかもしれない・・・楽しみである。

日本の立ち位置を見定め、これから何をどう考えていくべきか、一筋の光をなげる本である。


僕の思いつき

前半、日本の越し方について、経済、生活、政治、文化、日本人のセルフイメージなど広範な分野で“オーバービュー”がなされている。非常に分かりやすく、かつ素肌感覚で読み取れるのがいい。自分が生まれ育ってきた道を、社会の動きや価値観の変遷の中で捉えることができ、自分史を描く参考になった。

問題に対して、横串を通し、全体最適のデザイン(デザインとは統合だという)をするという方法論に多いに感じるものがあった。

フォーカスする先を日本という国ではなく、うちの会社、としてみると、同じように企業経営のデザインというまた面白いテーマも見えてくる。

よーし、デザインするぞ!っと。



オススメ度

★★★★★+社会システムのデザイン

読んで欲しい方

・日本を変えたい方
・この国がすきな方
・デザインするのが好きな方

●今日のおまけ:( 一句できました・・・笑 )

  

    昼はセミ、夜はコオロギ 残暑見舞


                 夏野夜一

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2006年08月22日

チェンジメーカー ~ 渡辺奈々+ビジネスプランコンテスト発表会

魂が震える素敵なお話・・

書籍情報

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本のひらめき

この本に登場する人たちは、掲載されている写真をみただけでなんだかオーラを感じる。どの人も、そんなことできるんだろうか?と思えるようなことを、コンパッション(情熱と志)とネットワークで実現し、そして社会の影の部分に光をあてる事業をしている。

 一隅を照らす、これ国の宝なり。やがてそれは世界を照らす。

というの言葉(これは田坂さんの講演で聞いたんだけど)が、まさに実現している様子が、ドキュメンタリー的に紹介されている。

この本にある様々な取り組みを知ると、心をぐっと動かされる。感動の涙もでる。僕は、こんな人たちの活躍に感動を覚え、わがMosoをまた深めることになった・・・

 ロザンヌ・ハガティさん(コモン・グラウンド・コミュニティ代表)NYC
   マンハッタンの廃墟をホームレスたちの心安らぐ住まいとして蘇らせる
   取り組みをしている。そのゆるぎない情熱と説得力は、NYC市長や大
   手保険会社メットライフを動かすことに・・・

 ユリ・オルシャンスキー、ジョバンナ・ベッズーロ(ソッコルソ・クラウン)
   病める子どもの心に語りかけ、わずかに残る健康な部分を引き出す。
   クラウンとは道化師のこと。
   ホスピタル・クラウンという職業を確立している。
   麻酔も効かない病気の子どもが、ホスピタルクラウンのおかげで
   大手術を笑顔でうけた・・というエピソードなどが紹介されている。
   道化は・・決りに縛られている人間に代わって、束縛から逃れて
   自由になりたいという願望をかなえてくれる、という。

このほかフリースクールを立ち上げたスマイルファクトリーの白井智子さんなど、たくさんのチェンジメーカーが登場する。

著者の渡邉さんはプロの写真家。彼女がインタビューしたソーシャル・アントレプレナーたちは、未踏の地平に奇跡をおこしつつある。奇跡は、多くの人がそんなことできっこない・・・と思うことがおきたときに使う言葉だ。

渡邉さんは言う「たったひとりの力は、海の水の1滴に過ぎないが、でも海の水は水滴が集まってできているともいえる」と。この言葉に僕はシビレた。

心を動かされること保証つき。


僕の思いつき

本書は、HRI(ビジョンハウス)の内田さんにご紹介いただいた本。
100冊倶楽部の第二回Moso会議でのこと・・・。

社会起業家・・・ソーシャルアントレプレナー・・・という生き方が、このごろとっても光っている。

内田さんはじめHRIの人たちも、ベトナムに学校をつくって運営をサポートするいわば社会起業家的な存在でもある。

世の中、なんだかいい方向に動いているような・・・そんな気がするねー。

でもって僕は、Moso製作所に、クラウン部門をつくることにした。



オススメ度

★★★★★+コンパッション

読んで欲しい方

・社会を変えたい方
・人の役に立つのがすきな方
・世の中に貢献する事業を興したい方

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2006年08月21日

ちょっとした習慣であなたの人生は変わる ~ 佐藤富雄 + 9/14夜、あけといてね

古い脳はだまされやすい・・

書籍情報

本のひらめき

本書を読むととても元気になれる。
なにしろこんなメッセージで心がウキウキするから・・・

 人の一生を決めるのは、運命や才能ではない。
 ただ「習慣」によってだけ、人の一生は決まっていく。

そう、これはきっと真実だと思う。習慣というとても簡単で、それでいてなかなか変わらない生活スタイルが、自分の未来を決めている大きな要素なのだ。
では、どんな習慣がいいのか

僕の一番のお気に入りは:

 毎日の「小さな感動習慣」

難しく考えることはないという。ただいつものと違うことを心がければそれでいい。机の上に花をかざる、缶コーヒーではなくドリップで入れたコーヒーを飲む、ボールペンをちょっと高価なものに変える・・・などなど。「感動のないところに成長はない!」と佐藤さんは強調する。同感!

 過去と現在、そして未来は一本の線でつながっている。
 未来を変えたいのなら、その根っこである現在を変える意外に道はない。
 5年後や10年後の自分を変えたいのなら、今日の自分を変えていくのだ。

と佐藤さんはいう。

自律神経系の古い脳は、意外とおバカにできているらしく、人の人称を気にしないらしい。あいつはバカだ!なんて口にすると、あいつのことか自分のことかの区別が古い脳には分からないから、自分もバカになっていく・・・ということだ。だから、人の悪口はやめておこう。

また、古い脳は、心に左右されやすい。つまり心底なりたいと思うとそれに従って脳は機能しちゃうというものだ。だから佐藤さんの「口ぐせ」理論は、実績があるのだ。大事なメッセージがある。

 古い脳にとっては「事実がどうであったか」など関係ない
 大切なのは、新しい脳がその事実をどのように「解釈したか」なのだ。

という。新しい脳とは大脳皮質系の脳だ。つまり、どう考えるかっていうところは、その後の展開に無意識の内に影響を与えるということだ。

このごろ、たくさんの本で夢実現のための様々な方法が提示されている。佐藤さんの「口ぐせ理論」や「古い脳、新しい脳理論」で、それらの背景や理由がよくわかる。

ちょっとした習慣の変化で、未来を変えてみよう。


僕の思いつき

ジェイカレッジに、いけもとさんというとっても爽やかな先生がいる。ラグビーのコーチをしているいけもとさん、このごろ毎週月曜日に親しい仲間にメールを送るのを「ちょっとした習慣」にしてしまった。

読んだ本、参加したセミナーなどで感じたことを「全ては小さな行動から」というメールニュースで親しい友人や職場の仲間に配信している。

これを読んでいると、いけもとさんがどんどん変化されているのを感じ、読むほうも爽やかになる。

あちこちでおきているケミストリーを感じさせてくれる素敵なメールニュース。小さな習慣・・・ってこういうことだったんだ、と感じさせてくれる出来事だ。

小さな習慣・・・できれば何かを発する習慣にしてみたいねー。



オススメ度

★★★★★+習慣で変わる

読んで欲しい方

・人生リセットしたい方
・素敵な習慣を身につけたい方
・思いを実現させたい方

●今日のおまけ:( 9/14夜、あけといてね )

 ジェイカレッジのプレ・インフォです。  9/14木は、ジェイカレッジ17回目。西出博子さんをお迎えします。

 西出さんは、ウォズリミテッドの代表。 http://www.withltd.com/
 心にしみるマナーの真髄を伝導する素敵な女性。

 ファンサイト http://www.erh27.com/ のこちらのほうが、西出さんの
 ご活躍ぶりがよくわかる。とってもエネルギッシュでありながら、ほんと
 に素敵なお心配りが素晴らしい。

 ダイヤモンドのように輝きたい方、ぜったいきてね。
 9/14日 1900-2100、いつもの場所です。

 ご案内と応募は、近々・・・。
 でも、まちきれないって方は、ここからエントリーしておいてねー。
 
 → https://fs219.xbit.jp/k497/form1/

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2006年08月20日

宇宙授業 ~ 中川人司 + 熱闘甲子園

宇宙に生きている私たち・・

書籍情報

宇宙授業
宇宙授業
posted with amazlet on 06.09.17
中川 人司
サンクチュアリ出版 (2006/07/20)


本のひらめき

この本は、元JAXA職員で、現在大阪府立住吉高校の教諭である中川人司さんの作品。いろんな宇宙に関することがわかりやすく書かれている。

その中で、ジュール・ベルヌやH・G・ウエルズの話が登場する。
ロケット、潜水艦、コンピュータも今から100年以上前に、彼らが空想したもので、それがいま現実化しているという。アーサー・C・クラークが1979年に書いたSFに「軌道エレベーター」というのがあるそうだ。こういうのもいつか実現するかもね。

宇宙というのは、宇という「すべての空間」と、宙という「古往今来、すべての時間」という文字から成っている。時間という不思議な軸があるのが宇宙だ。北極星は、地球から約430光年離れているという。いま見ている北極星の光は、安土桃山時代に発せられた光だという。ぉお~。

こんな宇宙のエピソードが優しく書かれている。

ほかに、宇宙のゴミ、星の数、空が青いわけ、宇宙ステーションを見よう・・など楽しい授業が44話。

ちなみに宇宙授業とは、こんな感じ: http://www.universe-t.com/


僕の思いつき

ちなみに本書は、100冊倶楽部の第二回Moso会議で「いーわんさん」が紹介してくださった本である。宇宙の中で、あの場面がなければ出会わなかったかもしれない一冊。これも宇宙の不思議ないとなみの帰結・・・。
  http://ten-thousand.at.webry.info/200608/article_10.html

現在、宇宙の年齢は137億歳だという。
太陽は46億歳。太陽の寿命は109億歳あるらしく、あと63億年ほど輝いてくれるようだ。こんな時間の流れの中で私たちは一瞬の生を生きている。

宇宙のことを考えると、なんだかおおらかな気持ちになれる。

っていうことで、僕たちも宇宙人らしく生きよう!



オススメ度

★★★★+宇宙の意味

読んで欲しい方

・宇宙旅行をしたい方
・宇宙を考えるのがすきな方
・時間軸を感じたい方

●今日のおまけ:( 熱闘甲子園 )

 早稲田実業高校と駒大苫小牧高校の一戦は、15回まで延長し、1対1の  ひきわけ。なかなか見せてくれました。  王監督もTVで手に汗を握られたことでしょう。  あすの再試合が楽しみ・・・。
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2006年08月19日

陰日向に咲く ~ 劇団ひとり + おじさんCAの物語

くうそう、そうぞう、おもしろいぞう

書籍情報

陰日向に咲く
陰日向に咲く
posted with amazlet on 06.08.20
劇団ひとり
幻冬舎 (2006/01)


本のひらめき

お笑い、コメディ、エンターテインメントの世界で長らく生き残っていくのはなかなかたいへん。残念!とかフォーとかいった芸人さんたちは、飽きやすい一般大衆を相手に一瞬の人気も陰りを見せていつの間にか出番が少なくなることが多い。一方、ビートたけし、タモリといった絶妙に生き残っている人たちもいる。どうやらこの劇団ひとりは、後者のような気がする。創造性、クリエイティブといった点で異彩を放っているから・・・

本書は、はじめての著作。微妙な人生の機微を捉えてなかなか面白い。

仕事のプレッシャーから逃れようとホームレスにあこがれるうち、本当ににホームレスになってしまったサラリーマン、落ちぶれたアイドルをおっかけてきた僕、カメラマンを夢見るフリーターの女の子、ギャンブルで借金まみれ・・やがてオレオレ詐欺を試みた俺・・・など、様々に物語が絡みながら展開する連作小説である。

一般人からするとちょっとオバカな生き方の中に人情の機微を感じさせるストーリーにホロリとする。

Overrunというオレオレ詐欺の話がしびれた。借金に負われ、ついにはオレオレ詐欺を試みるが、ビクついてうまくいかない。やがてあるお婆さんと話ができるようになり50万円を騙し取れそうになる・・・しかし、そこにはちょっと悲しくて人の心の深さを感じさせる展開がまっていた・・・

お笑いの世界で次々と面白いネタを炸裂させている劇団ひとりの、また新たな才能を見る思いがする本である。


僕の思いつき

このごろ僕は、Moso壁に人生を謳歌している。なんでもできないことはないような気になってきた。あ・・・かなりやばいぞ・・これ。この連作小説に登場しちゃいそうだ・・・笑

映画を作りたいと猛烈に思うこのごろだけど、小説を書くのもいいな・・・。

長編の小説は無理でも、この本にあるような微妙に登場人物がからみあって展開する連作小説なら、なんだか書いていけそうな・・・

小説は、単に夢想して文章をつむぐわけではない。
多くの小説家が、(たぶん)そうしてきたたように、日常のふとした場面や人物を適度に編集して組み合わせることになると思う。

そういう意味で、「経験」は重要だ。なにげない通勤風景も、パチンコに興じる人たちも、受付のおねぇさんも・・・・小説の題材にしようかなんて思ったとたん、意識の中で特別な光がうかぶような気がする。

あーーまた毎日が楽しくなってきたぞ。


オススメ度

★★★★★+創造的体験

読んで欲しい方

・小説を書きたい方
・空想がすきな方
・日常に光を当てたい方

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2006年08月18日

IDEA HACKS! ~ 原尻淳一/小山龍介 + 田中師匠出番

仕事でもプライベートでも・・・

書籍情報

IDEA HACKS! 今日スグ役立つ仕事のコツと習慣
原尻 淳一 小山 龍介
東洋経済新報社 (2006/07/14)


本のひらめき

クリエイティブにいこう!、創造的になろう!、「アイデア」を出せ・・といって掛け声だけをかけても、なかなか思うようにはことは進まない。
物事には、基本や方法がある。

本書は、そうしたイエデアを生み出すさまざまな方法を紹介している。アイデアに限らず、日々の仕事を効率的に行う方法にもつながる。効率的というのは創造的でもあるからだ。

さて、どんな方法があるか・・・

7つの分野でいろんな面白いやりかたが紹介される。情報、時間管理、整理、五感、思考、発想、意思決定の7つである。

スケジュールでは、15以上かかる作業はすべてスケジュール帳に落とし込む。またちょっとした打ち合わせは15分がいい。など時間管理の習慣は、マネしてみたい。

メモの使い方もなかなかいい。読みたい本、会いたい人などは携帯のメモにいれるといいという。うん、これ意外にいいかも。

写真はデジカメや携帯でよく撮るが、写真を「思い出の手段」として使うのではなく、「物語をつくる」という目的をもっておくと効果的だという。物語創造のデータベースと思えばなんだか楽しい。僕もこのごろ、何か仕事をやるときは、つねにこれで映画をつくろう・・なんてこのごろ思っているし・・:笑
みうらじゅん&いとうせいこう の「ザ・スライドショー」なんてのも紹介され
 http://tinyurl.com/p3yeo
ている。

会議4法も使ってみたい。
 1)ゴールを設定する 何を決めるかゴールをきめる
 2)ルールを設定する たって話をする、時間制限をもつ
 3)ロールを設定する 和み役、批判役など
 4)ツールを使う。  お菓子でもいいし、場所を変えてもいい。

ちょっとしたことにいろいろ工夫していくのは楽しい。本書のマネをしてもいいし、ヒントをもらって自分流にアレンジしてもいいね。


僕の思いつき

そのほか・・自分のテーマソングを持ておくなんてのもいけてる。僕の場合はラデツキー行進曲。笑

習慣は第二の天性! だから自分の習慣はなんだおろうって一度おさらいしてそれを変えてみる、シフトしてみる、進化させてみる・・・なんていいかもね。



オススメ度

★★★★☆+ハックス

読んで欲しい方

・楽しく仕事をしたい方
・工夫するのがすきな方
・仕事と人生を好転させたい方

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2006年08月17日

マトリックスで考える人は仕事ができる ~ HRインスティテチュート + WBCその後


軸出し・・・ですな。

書籍情報


本のひらめき

論理思考には、フレームでものごとを考えるのが多い。
 2つに分ける : よい悪い、好き嫌い、メリットデメリット
 3つに分ける : 3C
 4つに分ける : SWOT PPM 4P
 5つに分解する: 5フォース
 7つに整理する: 7S
などこれまでいくつかの有名なフレームがある。この中で、4つに分けるという中に含まれるマトシクスがいい。4象限で考える、二軸で分析する・・というマトリクスのコンセプトはとても使い勝手がいい。単純でかつ直感的に認識し易いところがいいのだろうか。

本書は、このマトリクスを思考ツールとして使い倒そうというコンセプトの本。

コンサル系の人たちは、よくマトリクスのツボは「軸出し」であると口にする。縦軸、横軸をどういう切り口で見るか・・・そこにマトリクスの要諦がある。そして軸だしのために必要なのは「情報量」。知らないことは考えられない。そのことである。

軸の取り出し方をいくつかの演習の中で示しているのがいい。
タレント系、商品企画系、職場課題系、自分マーケティング系などだ。

軸の切り出しは、一つの軸の言葉の抽出から始まる。二項対立的に考えるといい。一般的⇔専門的、個人⇔組織、あちら側⇔こちら的・・など。あるいは、同じ概念で低い高いでもいい。(専門性が 高い⇔低い など)

本書には、親しみがあるテーマがいっぱいで読みやすい!


僕の思いつき

会議の途中で、ホワイトボードに出て行って、やおら二軸を書く。一瞬の沈黙のあと軸だしを書いて・・・あのですねぇー・・・なんてやれたらめちゃカッコいい。

うん、あいつデキル!と思われること必定。

てなことで、つねにマトリクスを描けるような練習をしておくといいね。会議はまたとない練習の場。メモをとるなら軸出し気分で。

でもって、たまには勇気を振り絞って、立ち上がろう・・・。



オススメ度

★★★★☆+マトリクス

読んで欲しい方

・楽しい論理思考をしたい方
・マトリクスがすきな方
・面白ろ企画をつくりたい方

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2006年08月16日

ライト兄弟はなぜ飛べたのか ~ 土佐幸子

発明をなぞる・・・

書籍情報

ライト兄弟はなぜ飛べたのか―紙飛行機で知る成功のひみつ
土佐 幸子
さえら書房 (2005/04)
売り上げランキング: 236,175

本のひらめき

この本は、夏休みの課題図書(千葉県?)。

本書は、ライト兄弟が飛行機をつくるときどんな工夫をしたのか、どんな発見をしたのか・・・そういう創造と発見の過程を、紙飛行機を折り、飛ばし、調整しながら学ぼう・・という本である。小学生向けの科学読本。

ウィルバーとオービルの二人は実はライト家の3男と4男。下の妹キャサリンは、早くに亡くなった母親がわりにあれこれ二人の世話をしたという。

ライト兄弟の住んでいた町は、オハイオ州、デイトン。タウン誌の印刷発行をした後、自転車屋を開業する。販売と修理がメインだったが、のちには自転車を製作もしていたという。そしてその後飛行機を作ることになる。

本書では、歴史的な写真などといっしょにライト兄弟の足跡をたどる。揚力や、操舵などについて紙飛行機をつくって体験しながら、ライト兄弟が何を考えたかがたどれるのが楽しい。

大人も楽しめる本である。夏休みにぜひ!


僕の思いつき

自転車でも扇風機でも、ゼロから作ろうとすると結構たいへんである。夏休みの宿題で、子どもといっしょにこういうのを作ろうなどと思うと、これは大変なことになる。

普段、なにげなく使っている道具を、自分でゼロからつくろうと考えてみるのもたまにはいい。

自転車って、けっこうゲイジュツ的な構造してるよね!



オススメ度

★★★★+世界の日本人

読んで欲しい方

・飛行機を作りたい方
・歴史がすきな方
・なんでも自分でやってみたい方

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2006年08月15日

書愉道 ~ 武田双雲 + シアトルヘ

   自由に書こう!

書籍情報

書愉道―双雲流自由書入門
武田 双雲
池田書店 (2005/09)


本のひらめき

このごろ「書」に惹かれる。小学生のころ習字の時間は結構楽しかった。お決まりの字だけでなく、竹の絵などを書いたりして遊んだ。

双雲さんの書は、なんだかそんな自由な雰囲気があっていい。

本書は、書を愉しむ道、の本。

文字で遊んで頭をほぐす「漢字遊び」が素敵だ。「雨」「空」「葉」などを、ただの漢字ではなくイメージがうかぶようなデザインで筆を運ぶ・・・。

時間や空間、自然や空気・・・そういうものと自分の間に存在するものを「書」の中に溶け込ませてみたくなる。

写真がいっぱいの「自由書」入門書である。


僕の思いつき

神奈川県の湘南に「ふたばの森」という双雲さんの書道教室がある。
個性を活かすことを尊重し、正しい文字を学びながら強みを伸ばすプラス思考の教室という。いってみたいね。

書道をたしなむ・・・そんな時を持ちたい。

モノトーンの墨で、ここまで藝術性を表現できるなんて素晴らしい。
中国や日本で発展した書の文化、これは世界に誇りたい。

あ、そうだ、楽書ドットコムでビジネスしよっと・・・。(Moso企画)



オススメ度

★★★★+世界の日本人

読んで欲しい方

・書をたしなみたい方
・書道がすきな方
・漢字を楽しくかきたい方

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2006年08月14日

地球では1秒間にサッカー場1面分の緑が消えている ~ 田中章義 + i-Companyでの講演

地球を感じて・・

書籍情報

地球では1秒間にサッカー場1面分の緑が消えている
田中 章義 山内 マスミ
マガジンハウス (2004/07/22)
売り上げランキング: 9,656

本のひらめき

視点を変えると様々なものが見えてくる。
地球を感じることはなかなか難しいが、それを身の回りの長さや大きさ、そして時間に置き換えると、それまで意識できなかったものを手元に引き寄せてくることができる。「地球がもし100cmの球だったら」などの絵本は、そうした類のものだ。

本書は、地球環境や人類がかかえている問題をそうした視点で覗かせてくれる。

1秒間にサッカー場一面が消える・・・カチカチカチ・・・イメージしてみると恐ろしいことだ。

ほかにもいろいろ。

 書き損じのはがき一枚で、3本の木が植えられる。
 (タンザニア・ポレポレクラブ)
 http://polepoleclub.ld.infoseek.co.jp/

 1000億を超える銀河系の星の中で、
 地球だけが、表面に満々と水を湛えている。

 地球の70%は水。
 人間の体の70%も水。

奇跡の地球に思いをよせるとき、心の中で生まれた何かが動きだす。


僕の思いつき

私たちは、今、地球にいる。

地球にいいことはなにかできるだろうか。
地球にいいことをしている人たちはどんなことをしているだろうか。

ネットで繋がることができる時代は、私たちができることを探す時代なのかもしれないね。



オススメ度

★★★★+地球人

読んで欲しい方

・自然を大事にしたい方
・地球がすきな方
・地球を元気にしたい方

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2006年08月13日

トンデモない生き物たち ~ 白石拓 + ポケモンスタンプラリー

いきものは神秘的・・・

書籍情報


本のひらめき

著者は、以前アマゾンを2ヶ月ほど旅行したことがあるという。そのときのタランチュラとヤモリの生死をかけた攻防はとても印象的だった・・・と前書きで述べている。それは、自然界の縮図そのものだったと・・・。

この星の存在、生物の存在・・・様々な連鎖・・・どれをとってみても奇跡としかいいようがない。人がまだまだ知らない秘密や不思議が自然界にはいっぱいある。そんなことを、この本は教えてくれる。

アリの仲間は世界で1万200種もいる。日本には、そのうち260種とか。世界のアリの人口(笑)は、1兆匹のさらに1万倍くらいとか・・・。さてそんなアリの世界にはカースト制があり、基本は3階級ある。女王アリ、オスアリ、ワーカーのメスアリ。アリはコロニーを作って社会生活をするが、時々他の巣のアリとケンカするらしい。そのとき、敵味方を区別するIDは何か。どうやら、匂い物質(フェロモン)がその役目らしい。人間のIDより進んで
いるかもね。

また、クモも不思議だ。クモは、糸をはくが、3種類から6種類もの糸を使いわけてはいているらしい。その中でもっとも強度が強いのは、牽引糸。自分の身体を支えて地上に降りたりする命綱だ。同じ太さで比べると鋼の4倍の強さ、伸縮性・強度はナイロン製の釣り糸にも匹敵するらしい。熱にも強く、200℃までは安定しているとか。ここまで研究が進むと、人間のすることはただ一つ。同じような糸を作れないか・・・。実は、軍事的な目的ですでに開発が進んでいるらしい。

そのほか、「ヒマラヤ山脈を越えるツルの呼吸システム」「生きるためにアリになったコオロギ」「JR西日本の500系新幹線の騒音対策に取り入れられたフクロウの羽根」「息子と娘を産み分けるヨシキリの考え方」など、不思議がいっぱい。

人間を謙虚にさせてくれる一冊。


僕の思いつき

自然界にいる動物や植物を観察するのは楽しい。夏休み、こどもといっしょにそういう時間をもつのもいいね。子どもは、ごく自然に、「素直な疑問」を口にする。あっ、そんなこと疑問にもおもわなかったなぁーなんてことがよくある。

素直な疑問。

会社の中でもそういうのはよくあるよね。
なんでハンコこんなにいっぱいいるの? なんてね。

オススメ度

★★★★+奇跡神秘不思議

読んで欲しい方

・自然をもっと知りたい方
・生き物がすきな方
・謙虚になってみたい方

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2006年08月12日

スピード勝負の法人営業 ~ 江口夏郎+山本和隆 + 高校野球

モダンなスタイル

書籍情報

断られても成功 スピード勝負の法人営業
江口 夏郎 山本 和隆
ファーストプレス (2006/08/05)

本のひらめき

古いスタイルの営業は、次のような4つの特徴があるという。

 千に3つ ~ 要は足で稼げという考え
 予算管理 ~ 営業は面白いが、営業会議を面白いと持っている人はいない
 お客様は神さま ~ 引き合いに順番に対応してしまう
 カリスマ営業マン ~ 営業のやり方を教えても仕方がないと思ってしまう

一方、本書でいう「高速営業モデル」というのが上記の対極にあるり、次のようなキーワードでまとめられる。

 早い見切り    →購買の意思確認
 工程管理     →歩留まりとリードタイム
 客の優先順位付け →TAM(全需要)/SAM(自社の納入状況)
 業務手順     →チェックシート

効率的で確実な営業スタイルを確立するためのヒントがある。


僕の思いつき

効率を追求するのは、ビジネスの上で当然のことのように思われている。それはそれで、面白くする方法もある。考えぬいてやってみればいろんなことができるのが、また楽しい。

しかし、効率アップ以上に面白いのは、相手に感動を与えられる仕事である。かりにすべってもいいので、そういうことをトライできる仕事というのは、とてもやりがいがある。
営業の世界にも、そういうものがあったら楽しいね。そこんところは、自分で考えよう。教わるよりずっと楽しいから・・。

販売支援から、購買支援へとよのなかが変わってきた今、営業スタイルもそれにあわせて変わるときのようだ。できればお客様や仲間を喜ばせることができ、営業会議が楽しくてしかたがないような「新しい営業」スタイルをめざしてみたい。



オススメ度

★★★★+高速営業

読んで欲しい方

・営業スタイルを変えたい方
・お客様対応がすきな方
・営業を進化させたい方

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2006年08月11日

失敗は、顔だけで十分です。 ~ 綾小路きみまろ + ニューデザインパラダイス

笑う門にはひらめきあり!

書籍情報

失敗は、顔だけで十分です。 爆笑ネタ180連発!
綾小路 きみまろ
PHP研究所 (2006/08/02)


本のひらめき

親孝行するなら、この方のショーに連れて行くのが最高。なにしろ、その毒舌的笑いは、自分をも吹き飛ばせる潔さと楽しさがある。

本書は、きみまろワールドを、180の爆笑ネタで紹介したものである。でかフォントで、ネタだけズバっと書いてある。

過去、TVやライブで聴いたこともあるかもしれないが、文字でみてもまた笑えるから不思議だ。

お気に入りを少々・・・

 私は前にきれいな人がいると
 ドキドキするんです。
 今日はのびのびとやっております。

 おじいちゃん、
 あの世っていいところですかね?
 いいところに決まってるだろう!
 どうして?
 あの世から帰ってきた奴はひとりもいねえぞ!

 あたしの友達で
 馬鹿な親父がいて
 ファックスで海苔を送った奴がいます。

電車で読むとクスクスする。隣の人が覗き込んで、ウプっと笑ったらまた楽しい。


僕の思いつき

笑いと創造性は、どこか繋がっているような気がする。

きょうの100冊倶楽部では、とてつもないMosoエネルギーが渦巻いて、最高に楽しかった、Mosoの神様が下りてきた・・・・そんな感じ。

その直前。このきみまろ本の朗読タイムがあった・・・笑

効果があったのか、なかったのか。Mosoの神様も知る由もない・・。

とにかく笑おう。人生は、笑うといいことがある。



オススメ度

★★★★+きみまろ系

読んで欲しい方

・人生を楽しみたい方
・きみまろがすきな方
・世の中に笑いを充満させたい方

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2006年08月10日

複雑系の知 ~ 田坂広志 + 素敵なレジの人

読んで分ったその知恵の、その奥に感じるものこそ・・・

書籍情報

複雑系の知―二十一世紀に求められる七つの知
田坂 広志
講談社 (1997/09)
売り上げランキング: 51,205


本のひらめき

田坂広志さんの1997年の作品である。ほぼ9年ほど前に書かれた複雑系の本である。サンタフェ研究所などで研究された複雑系とはなにか・・・それを説明するための解説書ではない。そこには深い思想と哲学の世界がある。

今、私たちが生きているこの世界、宇宙、地球、日本、社会、会社、家族、自分・・それは宇宙の進化と複雑化の中で絶妙なバランスをもって存在している。

それは、人間が「科学」と称して分析や統合してきたごくわずかな智慧では、はかりきれない複雑な系として存在する。

複雑系の中にあって、私たちは今、インターネット革命という新たな進化のプロセスを体験している。その深層を7人の賢人(ポエット、インキュベーター、ストーリーテラー、アントレプレナー、セラピスト、ゲームプレイヤー、アーティストの7人)にたとえて解説したのが本書である。

今回、僕の心に響いた智慧はこれ。田坂さんのレジュメを真似てキーワードを拾い出してみた。

◎インキュベーターの知
  20世紀は「管理」のパラダイム
  管理型社会変革から創発方社会変革へパラダイムが変わる。
  インターネットの3つの革命(情報バリア、草の根メディア、ナレッジ・
  コミュニティ)
  個の自発性が全体の秩序を生み出す
  万物、自ずから然り

◎ストーリーテラーの知
  創発という言葉は、自動詞であって他動詞ではない。
  オープン ダイナミック ポジティブフィードバック
  情報共有から情報共鳴へ
  言霊=生命力をもった言葉 ビジョン
  物語 癒し 信じる力

◎アントレプレナーの知
  ゆらぎ 起すものから起きるものへ 
  革命という言葉から進化という言葉へ
  摂動敏感性 
  摂動=ゆらぎ、敏感性=部分の小さなゆらぎによって
  全体は大きな変動を生じること
  イントレプレナー
  権限の壁 組織の壁 情報の壁
  仲間を巻き込んでいく「共鳴力」
  組織の総合力ではない、個人の共鳴力である

本書には「なるほど!」という知恵のエッセンスがいっぱい。しかし、それを理解することはさほど重要ではない。それを理解し、心の奥で感じたもの、自分の経験と知識の総てに照らして浮かび上がってきたものこそが、本書で得られる「素敵な何か」だと思う。

そういうひらめきがたくさんある本だ。


僕の思いつき

本書には1977年の田坂さんの素敵な横顔(写真)がある。その見つめる目線の先に、エネルギーに満ちあふれるものを感じるのは僕だけだろうか・・。

 あなたは世界であり、世界はあなたである。
 あなたが癒されるとき、世界も癒される。  (クリシュナムルティ)

 この言葉の静けさのなかに、複雑系としての世界は、
 ただ永遠に、我々を見つめているのである。

と結ばれている。うーん・・・・深い。

今日の本と、きのうの本は、あすの100冊倶楽部で、誰かの手に渡り、そこでまたちいさなゆらぎのもとになる予定。

その先の未来はわからない。でもとっても素敵な未来に違いない。


オススメ度

★★★★★+ゆらぎ

読んで欲しい方

・複雑系に目覚めたい方
・複雑系に興味ある方
・今を大切にしたい方

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2006年08月09日

こころのマネジメント ~ 田坂広志 + ヤフーメルマガ

読み届ける力・・・・

書籍情報

こころのマネジメント―ひとりのメールが職場を変える
田坂 広志
東洋経済新報社 (1999/09)
売り上げランキング: 303,095

本のひらめき

電子メールが職場のコミュニケーションの重要なツールになって久しい。もはやメールを見ないで仕事をするのはありえない・・・。

さて、本書は、そのメールを「場の雰囲気を変えるマネジメントツール」として活用しようという内容である。それは、ウィークリーメッセージ。

田坂さんが職場で実践された9年の経験を「体験価値」に昇華し、深い思索を添えて解説されている。本書は、99年に発行された本だが、いまでも変わらぬ光を放っている。

ウィークリーメッセージとは、毎週月曜日に職場の仲間がエッセイメールをML(メーリングリスト)で配信しあうというもの。ただ、それだけ。

ただそれだけなのに、「確実に職場の何かを変える」。
そこには、思いもよらない心の交流が生まれるのだ。

メッセージ交換には3つのルールがある。

 1)プライベートなことでも自由に書いてよい
 2)他のメンバ-に対する誹謗・中傷・冷笑はしない
 3)交換したメッセージを決して職場以外のメンバーに伝えない

この3つである。

ウィークリーメッセージの交流からは、自然に共感というケミストリーが働き慢性的な職場のコミュニケーション不足を補って余りある、不思議な変化が生まれたという。あるメンバーから心温まるメッセージが届いた翌週には、なぜか他のメンバーからもそうした深みのある内容が届く。何かを感じ、そこに相互理解という効果が生まれ、そして無言の対話が行われる。しかもきわめて自然に。

上司が部下に、先輩が後輩に、「教えてやろう」「学ばせてやろう」という人為的なところには何か不自然さがつきまとう。むしろ自省的な雰囲気や姿勢が重要だ。

職場(人)の智慧が、自分の体験を語るメッセージの中で「ひそやかに伝わる」そんな世界がウィークリーメッセージにはあるらしい。

このメッセージの交流は、「個性のしなやかな格闘」でもあり「価値観のやわらかな衝突」でもあるという。

メールメッセージが生み出す、不思議なケミストリーに大いに驚き、また深い共感を得る。さっそくためしてみたい。

本書には、こうした手法の奥にある深い思想がある。ぜひ多くの人に!


僕の思いつき

実は2003年に、田坂さんのオフィスへインタビューにいったことがある。
 http://webook.hp.infoseek.co.jp/2003.06/2003.06.10.htm

その折も、ウィークリーメッセージのお話を伺った。
その深い意味を、当時はしっかりうけとめられなかたけれど、この本を読んで心にストンと落ちるものがあった。やっとそこまで成長できたということ。よろこばしいことだね。

さて、僕は8月14日(月)から始めることにしよう。

操作主義はなし。心を開き、そして交流にみる自分の鏡と対話するために、自然でさわやかな場をつくっていきたい。

「深い縁あって同じ職場に集まった仲間のことを、もう少しだけ深く知りたい」

そんな心得でいこう。



オススメ度

★★★★★+深層対話

読んで欲しい方

・心の対話をしたい方
・職場にさわやかな風を吹かせたい方
・自分を写す鏡をみてみたい方

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2006年08月08日

世界の日本人ジョーク集 ~ 早坂隆 + zaboo日記

たまには笑って過ごしましょ。

書籍情報

世界の日本人ジョーク集
早坂 隆
中央公論新社 (2006/01)

本のひらめき

お国柄というか、土地柄というか・・・その国独特の雰囲気をジョークにした話はけっこうある。

よく聞くのが、難破しかけた豪華客船に乗っている各国の旅客に、どういえば飛び込んでもらえるかというジョークだ。

 アメリカ人には、飛び込めばあなたは英雄です
 イギリス人には、飛び込めばあなたは紳士です
 ドイツ人には、飛び込むのが規則です
 イタリア人には、飛び込めば女性にもてます
 フランス人には、飛び込まないでください
 日本人には、みんな飛び込んでます

というあれである。

本書は、こうした国柄をネタにしたジョークで、日本人のことを笑いネタにしたジョーク集である。こんなにあるのか・・・と驚き、笑える。

一番笑えたのは、サウナに入っていたアメリカ人、日本人、ロシア人の先進技術自慢の話。アメリカ人が皮膚下に埋め込んだ最新ポケベルチップを自慢、日本人は手に埋め込んだ携帯電話を自慢。何ももっていないロシア人は悔しくてたまらない。しばらくしてサウナを出て行ったロシア人が戻ってきた。お尻にはなんとトイレットペーパーの切れ端が挟まっていた。びっくりするアメリカ人と日本人に、ロシア人は言う。「おぉー、ファックスを受信したようだ」

笑えるネタがいっぱい。


僕の思いつき

家族で読みまわしても楽しい。先日家族で、ファミレスにいったとき、「これこれ・・・」といってみんなで笑った。

職場で回覧してもいいねー。

笑う門には福来る!


オススメ度

★★★★+笑える日本人

読んで欲しい方

・和みをえたいと考えてる方
・ジョークネタに興味ある方
・日本人を元気にしたい方

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2006年08月07日

あなたの起業成功させます ~ 小出宗昭 + 書道楽

挑戦すること自体が尊い

書籍情報

本のひらめき

このごろ、静岡が熱い。空港ができる、新規航空会社も準備が進んでいる、そしてSOHO静岡がある・・・・。

同じ静岡県でも市によって特徴があるらしく、本田、スズキ、ヤマハなど世界的企業を生んだ浜松市は「やらまいかの浜松」、方や静岡市は、「やめまいかの静岡」と呼ばれていたという。
(やらまいか=やってやろう、やめまいか=やめとこうよ)

しかし、いまやその静岡もSOHOしずおかの注目度アップで、ずいぶんとその名誉も回復されてきたらしい。

本書は、SOHOしずおかという、静岡県内の起業家支援施設の物語である。行政が出資・運営する施設。へたをするとハコモノ倒れに終わっていたかもしれない。ところが、どんなモノ、コトでも「人」によってガラリと変わる。

SOHOしずおか開設の一週間前に辞令をうけたのが、銀行マンの小出さん。一人出向である。誰も、何をどうするのかわかっていない・・・そんな状態で放り出された(失礼)小出さん。持ち前の熱い気持ちムラムラで、全国区のインキュベーション事例になっていく。
 http://www.soho-shizuoka.gr.jp/index.cfm

本書は、その活動と情熱の記録だ。

本気の対応と、とことん行動。これが起業マネージャー小出さん流のやり方だ。

はじめは相談に来る人もまばらだったのが、5年で月に1000人もの人がくるようになった。それは、小出さんの情熱と行動力が大きく影響している。

最初の成功は、入居者の一人マーケティングプランナーの佐藤猛さんと地場産業の水鳥工業とのコラボレーションだったという。(体操の水鳥選手とは関係あるのかなぁー)
 http://www.mizutori.co.jp/
その後、マスコミも注目し雑誌やTVへの露出も盛んだ。

後半にあるソフィアバンク副代表の藤沢さんの言葉が小出さんの活動をとてもうまく表現している。

 入居者(ベンチャーの卵)を支援される側ではなく、支援する側の人材に
 してしまっている。

こうした巻き込み型の活動は、モチベーションをぐんと上げる。
静岡にいってみよう。


僕の思いつき

JSEFのお仲間で、いつかお会いしたい方リストに入っている小出さん。
いよいよお会いすべき時期が近づいてきたのかも・・・。

小出さんは起業成功の秘訣は次の3つだという。

 1)売り(オンリーワンの要素)
 2)情熱の持続
 3)さくっとした行動力

1)は智恵、2)は心、3)は汗だね。

さて、何かやりたくなったあなた、静岡にいってみる? 笑



オススメ度

★★★★☆+本気熱

読んで欲しい方

・事業を始めたいと考えてる方
・起業支援に興味ある方
・ニッポンを元気にしたい方

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2006年08月06日

世界の国歌 ~ 国歌研究会 + 劇団ひとり

意外な発見、ちいさな驚き!

書籍情報

世界の国歌
世界の国歌
posted with amazlet on 06.08.12
国歌研究会
ワニマガジン社 (2006/03)


本のひらめき

君が代。日本の国歌である。国歌についてきちんとして説明を受けた記憶が実はない。この歌詞は、これこれの意味があり、いつごろどのようにしてできたのか・・・こんな基本的なことすら、実はよく知らない。(いいのだろうか)

先日、ある本に欧米の国歌は戦いの歌でありかなり惨たらしい表現もあると書かれていた。そんな記憶のフックがあって、この本を手にした。本当だろうか・・・?

たしかに、フランス国歌には、「不潔な血が私たちの溝を潤さんことを」とか「血染めの旗が掲げられる」とかの言葉がおどる。
アメリカ国歌には、「空中で炸裂する爆弾が・・・」とか戦いの最中の様子が歌われている。
イタリアでは「隊伍を組もう 我らは死ぬ覚悟がある」とくる。多くの国が戦いの歴史をもち、その中で国民意識の高揚をはかったのであろうか、戦争、戦い、死、血、敵を倒せ・・といった言葉が並ぶことが多い。

方やインド。

 すべての民の救いは何時の手に委ねられたり、
 汝、インドの運命を定むるものよ。
 汝に勝利あれ、汝に勝利あれ。

といった哲学的な歌詞がならぶ。

日本の君が代も、なんだか古臭いな、重々しくてやだな・・・と感じたこともあるが、こうしてみるとなかなか深いかも。世界の中で最もシンプルで短い。


僕の思いつき

地球上には、いろんな生物や植物がいる。そして人類は、国という囲いの中でさまざまな思想や国歌の形態で成立している。いまだに戦争という悲惨な状況が耐えたことはいまだかつて一度もない・・・。

ニューヨークの国連本部を見学したとき、そこに示されていた人類の未熟さの証拠(戦争の傷跡)はなんともカッコ悪かった。

ネット時代になって、境界線がなくなりつつあるとはいえ、まだまだ国家間の争いは耐えない。国歌という国の象徴から、ちょっと理解の手がかりをもつのもわるくないね。



オススメ度

★★★★+国家の国家

読んで欲しい方

・世界を知りたい考えてる方
・よこの国の国家に興味ある方
・地球を平和にしたい方

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2006年08月05日

13歳からの自信力 ~ 河地和子 + 土曜日は YouTube

自信も「心の中の選択」から生まれる

書籍情報


本のひらめき

河地さんの本を読むのは二冊目だ。子どもと真摯に向かってきた中から生まれた深い洞察がる。

子どもが親や先生を「うぜぇ」と思ったり、「いちいちうるせぇな」と感じることはわかる。しかし、大人の出方私大で自分の出方が決まってしまうのはとても受身の姿勢であり、そこに発想の展開をしてみないか・・というネライが本書にはある。

 「私も親に歩み寄ろう」
 「生徒だって先生に教えること、伝えたいことがある」

と考えてみるのもいいんじゃないかと・・・。

自分のことを好きになり、いろんな意味で自信を感じたとき、「自ら変わってみる」というプラスへの転換ができるのではないか・・・。これは、13歳の子どもも、そして大人も同じ。

小さな自信のカケラ→自分を好きになれる→ものごとを面白く楽しくできる→なにごとも受け入れられる受容性が高まる→自分を好きになり、他人も愛せる→自分の成長を感じて自信力がつく

こんな流れがイメージできる。

自信と自信力を、著者は区別している。自信とは、算数とか音楽が得意・・といった“得意なことがある”「状況意識」のことだ。
自信力とは、そういう自信から、自分のことを好きと思ったり、いいところがあると思える「姿勢意識」のことだ。

本書は、後者の意味で自信を見つめている。


僕の思いつき

本書にはいくつかのエピソードが登場する、取材した子どももいれば、すでに大人になった著名人の子どものころの話もあり、また小説の中に登場する子どももいる。

小林礼子著「ガールフレンド」に登場する小6の女の子、高橋さやかの話が印象的。さやかは、可愛くもなく、ものおじしない態度から煙たがられる存在だった。あるとき児童会長に立候補する。くらーいヤツの広瀬君が応援演説をしてくれる。しかし、みごと落選。

このエピソードを、あえて紹介した理由を著者はこう述べている。

 自分から「面白いこと、楽しいこと」を生活の中に探すのは大切なことで あり、それこそが自分の人生、人文の日々の生活を大事にする態度なのだ。

だから、さやかのように、落選してもいいので、小学校の「記念」に立候補したという姿勢を評価しているのだ。

仕事も同じかも。面白くするわくわくする方法は、いくらでもある。目の前の仕事をどうとらえるか・・・そこに、私たちができる「選択」があり、大きな「可能性の扉」がある・・・・そんな気がする。

13歳の自信力は、実は何歳にも共通するものがあるのかも・・・・ね。

そして、なかなか自分に自信がもてなくても、あきらめない。自分を変えられるチャンスは、たくさんあるし、絶対にある。いつも心の中でそれを狙っていよう。



オススメ度

★★★★☆+可能性の扉

読んで欲しい方

・自信をもちたいと考えてる方
・自分のことを好きになりたい方
・人にやさしくしたい方

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2006年08月04日

インターネットの法と慣習 ~ 白田秀彰 + 100冊倶楽部で本の交換

うん、かなり奇妙です。

書籍情報

インターネットの法と慣習 かなり奇妙な法学入門
白田 秀彰
ソフトバンククリエイティブ (2006/07/15)


本のひらめき

この本は、法と社会の関係をネットおたくで法律家の著者が語った、かなり、うん、かなり奇妙な本である。

もともとは、Hotwired Japanでの3年ほどの連載だったものが一冊の本になったもの。

ネット社会の法と個人や社会の関係をユニークな視点で捉えた本である。

本書では、まず内外の法律の違いをナルホド!という表現で解説してくれる。

 日本では、役人が個人に対してアレコレ指示をだすと「ハハーッ」と言う
 ことをきいてしまう。

 アメリカでは、政府やら役人やらに個人の自由や権利を制限する権限を
 法律によって与えてやっている、と考えている。

またネット時代の知的財産に関する考え方(法律)も、面白い。違法コピーに対する認識だ。複製=善という「習慣」と「法律」の微妙なバランスがある。

ネット時代の、自由、権限、政治、・・・など独特の視点で、時にはややこしく、ときには面白ろおかしく論を展開しているところが、なんとも楽しくて深い。

 電子決済や電子契約がどんどんできるこの時代に、いまだに選挙の電子化す
 らできないような政府や政党って、もう「終わってる」ような気がしてしま
 わない?

と語りかける。「なんかヘン」な状況も、やがて新しい法律によって、うまく整理されるのだろう。

ネットと法を楽しく考えるヒントがある本である。

僕の思いつき

会計の世界には、かなり面白い方(かなり奇妙な方)がおおぜいいる。
面白くないと思っていた会計の世界を、わくわく系に変換して見せてくれる達人は、田中靖浩さん、山田真哉さん、天野敦之さんなどだ。

そしてついに法律の世界にもそういう人が現れた!

本書の著者は、かなりユニーク。

高校生のころは、法学部なんてまったく興味なかったけれど、こういう人がちょっと面白い話をしていてくれたら、変わっていたかも・・。

自分の住んでる世界(職業、業界)を面白く話せる工夫をすると、たぶん世界は変わる。もっと、面白くしてみない?



オススメ度

★★★★☆+新しい秩序

読んで欲しい方

・法律を勉強したいと考えてる方
・ネットと法律に興味ある方
・法律を楽しみたい方

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2006年08月03日

10歳から起業すると決めていた ~ 鶴岡秀子 + ボクシング

誰からだって学ぶことができます・・・

書籍情報


本のひらめき

鶴ちゃん。大好きなそして尊敬するアントレプレナーのお一人。ジェイカレッジにもきていただいた。

鶴ちゃんと出会うきっかけになったのは、「感動タクシー」のエピソードだった。鶴ちゃんのメンターでもある福島正伸さんのお話である。
都内で会食したとき、本書のタイトルにもあるように「私、10歳のときから起業しようと思ってたのよ」とお話を伺って驚いてしまった! うそっ!うひゃ!みたいな感じで。

本書には、なぜそんな小さいころから起業の思いがあったのかや社会に出てからの仕事への取り組みや起業物語などが語られている。鶴ちゃんの講演を聞いているような親しみのある語り口がとってもいい。

起業とかアントレプレナーシップに限らず、働くとは何か?、仕事ってどういうことなの?といった深いところの気付きをもらえる素敵な本だ。

 人と違うことを始める勇気をもつこと。

 すべては自分が選んだこと。よい結果も悪い結果も。

 苦手意識ではなく、未熟意識をもちなさい。

 夢だから実現しないのではなく、夢しか実現しないのです。

 夢は人に話すと大きくなる。(福島さんの言葉)

 ビジネスというのは究極は人間関係作り。その原則は「自分から始める」こと。

 会う人全てを先生と思いなさい。(子どもの頃からの教え)

などなど、ぼくはいっぱい素敵な言葉をいただいた。

アパレル系に就職(そこで記録的な売上で売れっ子に)、外資系コンサル(ここでも売れっ子)、IT系のコンサル会社創業、伝説のホテル事業の起業・・・と次々と夢を実現している鶴ちゃん。いつ会ってもほんとに楽しそう。
 
素晴らしい気付きと元気がもらえる素敵な本! すんごくオススメ!

(ちなみに、しんちゃんのMosoの話をちょこっと書いていただいている。
 ビックリだけど素直にうれしいにゃ~)


僕の思いつき

鶴ちゃんの親は、とっても腹が座っている。大学進学を前にした3者面談でのお母さんの言葉が端的。いくら付属高校といってもいまのお嬢さんの状態では大学にはいけませんよ・・・という先生に対し、お母さんはこう言った。

 「先生、大学大学とおっしゃいますけどね、そんなにおっしゃるなら結構です。
  うちで大学作りますから。」

うち(我が家)で大学つくっちゃう!なんて言えるお母さん、すごいよね。

またお父さんが楽しそうに仕事をする姿からも、いろんな学びがあったという。

「制約に縛られる発想」から無縁で成長することができた・・・という鶴ちゃん。この親にしてこの子あり・・である。

子を持つ親として、なんだかたくさんの気付きがあるなぁ。

福島さんも言っていた。家に帰って「いやー、今日もサイコウに楽しい仕事だった。明日までガマンできないから、またいってこよ」なんて言えるくらいがいいねと。

ワクワクして仕事をしている親(あるいは先輩)をみて育つというのは何より素晴らしい教育の機会。

そういうお父さんでいよっと・・・。

それから、鶴ちゃんみたいに自分を、自分の仕事を、語れる人にもなろっと・・・。

うん、また鶴ちゃんセミナーを企画しよう。



オススメ度

★★★★★+夢しか実現しない

読んで欲しい方

・ビジネスを始めたいと考えてる方
・アントレプレナーに興味ある方
・世の中を元気にしたい方

Posted by webook at 20:15 | TrackBack

2006年08月02日

あと5センチ、夢に近づく方法 ~ 渡邉美樹 + 王監督、退院!

起業の心・・・

書籍情報


本のひらめき

ワタミ。けっこう好きである。なかなか美味しいしお値段がとってもお得。
最近は、ワタミフーズは、WATAMIと名を変え、外食産業だけでなく、環境や介護の世界にも展開している。

渡邉美樹さんの、仕事の思想がすばらしい。

企業理念の「地球で一番のありがとうを集めるグループになりたい」
なんて、なんて素敵なフレーズだろう。

ビジネスにお金を儲けるという要素は必須のことだが、それに慢心してしまう人、それにどこまでも突き進んでしまう人、そして、それをいつか世のために使おうと転換する人。どうやら、渡邉さんは第3の人である。

本書は、起業を目指す人、起業相半ばの人などにむけ、質問に答える形で、渡邉さんが、ビジネスに取組む思いを語ったものである。

2000年に刊行された「前略…。 青年社長・渡邉美樹が贈る30通の返信」の文庫化した本である。しかし、6年の時を経てもまったく色あせない内容は、そこにゆるぎない仕事の思想、ビジネスの思想があるからだ。

具体的な指南になるほどとうなずくもよし、深い思いに響くもよし。

おすすめ!


僕の思いつき

起業を考えているなら、ちょっと読んでおくといい。
会社勤めでも、参考になる考え方や思考法がある。

何を思って、仕事をするか・・・そんなところを、まとめておくといいね。



オススメ度

★★★★☆+世界一のありがとう

読んで欲しい方

・世の中に役に立つ仕事をしたい方
・起業に興味ある方
・自分を元気にしたい方

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2006年08月01日

美しい国へ ~ 安倍晋三 + 伝ちゃん@KIT

爽やかさと潔さと心意気

書籍情報

美しい国へ
美しい国へ
posted with amazlet on 06.08.05
安倍 晋三
文藝春秋 (2006/07)


本のひらめき

政治家の本は、いろんな意味で色眼鏡で見られる。次の選挙に有利にしたいのではないか・・政党の宣伝をしたいんじゃないだろうか・・などなど。

これまで政治家の本で注目を浴びたのは、古くは田中角栄氏の「日本列島改造論」、細川護熙さんの知事時代の本「鄙(ひな)の論理」、小沢一郎さんの「日本改造計画 」などいろいろある。

今回は、日本の首相目前の安倍さんの本である。僕も少し腰を引いて手にしてみた。・・・しかし、なんとも爽やかで、きっぱりした内容が書かれている。

靖国問題、拉致問題、安全保障問題などの外交に対する姿勢や考え方、年金、少子化、教育問題など、自身の考えを非常に分り易く語っている。

実に明快な立場とスタンス。批判を恐れずきっぱりと自分の意見を表現するのはなかなか勇気がいる。そこに、潔さを感じる。己の信ずるところを堂々と述べることは政治家にとっては重要なことだ。

また自身の個人的なこと(子どもがいない、3丁目の夕日の感想など)も書かれており、政治家にありがちな胡散臭さがないのもいい。

この人が首相になる確率は非常に高い。
普段、テレビや新聞記事を通じて知る情報は、とても断片的。
一冊の本で、安倍さんの人となりを知っておくのもいいかもね。

「政治は未来のためにある」という安倍さんの人となりが見えるかも。


僕の思いつき

実は安倍さんは同年代。岸伸介首相を祖父に、安倍晋太郎外務大臣を父にもつサラブレッド。方や祖父は農業、父は大工という僕。育った環境はちょっとだけ違うが、日本がたどってきた社会の変化は同じ。本書にでてくる東京オリンピックや政治的出来事など同時進行で体験してきたから、いろんなものが共感できる。

あれ、しんのすけは自民党派なの?って思われるかもしれない。残念ながらそれはハズレ。政治には無頓着な僕。いわゆる無党派層に近い。昔で言えばノンポリってやつ。

しかし、この人をどう見たか・・・をはっきりいうのもいいかな・・・と本書を読んで思った。自分の感じたことや思いをきっぱり話す潔さもいいなと。

政治家は長い歴史の中で、その存在価値を問われる。歴史観や世界観・・そういうものが政治家には必要だと思う。その意味では、なるべき人が次の総理大臣になるのかもしれない。

ちょいといいですぜ、安倍さん。



オススメ度

★★★★★+誇と信念

読んで欲しい方

・この国をよくしたい方
・日本がすきな方
・よい政治を行ってほしい方

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