2007年08月28日

時間泥棒を探せ! ~ 夏川賀央 + メール感謝

   時間どろぼうを追い出せ!


----------------------------------------------------------------------

●今日の一冊:【時間泥棒を探せ!】

   定時に帰りたいあなたへの究極のプロジェクト

    --------------------------------------------
   |夏川賀央/著
   |扶桑社|2007年06月
   |ISBN:4594053998|1,200円|157P
    --------------------------------------------

<本のひらめき>

時間泥棒!・・・それはいろんなところに潜んでいる。
ノーアポで訪れたセールスマン、やりたくもないことを押し付ける上司、何度
いっても理解してくれない同僚、そして自分の悪い習慣も・・・。

本書には、これらの時間泥棒に対処する方法20個が、楽しく解説されている。
ばばかよさんのイラストもクスリと笑えて楽しい。

本書に一環して流れている考え方は、誰のための時間か・・という視点。それ
はとりもなおさず「あなたのための時間」という視点である。

だから残業せずにとっとと帰って自分のことをやってもいいし、とことん突き
詰めたい仕事があるなら深夜まで残業したっていい。つまり、それが自分のた
めになるなら・・。

 時間を自分の願うような形でつかうこと
 誰かの目的で使われている時間を、自分の意思で使えるようにすること
 自分にとって何が大事かという観点から、その時の最優先事項を選択する

など、そうそう!って納得できる考え方ややり方が解説されている。

時間泥棒はあちこちにいて、結構僕たちを振り回してくれる。そこで、そんな
ことにならないように「何でも得にしてしまう」ワザと考え方をこの本から読
み取ってみたい。

とても響くメッセージがいっぱいだ。


<僕の思いつき>

時間泥棒の一番強力なもの・・・それは、人間関係というところに潜んでいる
という。例えば、家でやりたいことがあって、そろそろ帰ろうかと思って片付
けていたら「君、悪いな、きょうはちょっとxxへいくんだけど、一緒にいっ
てくれ」なんて言われる時・・・。
上司の言葉に断りにくい。さーどーする?

ここで、仕方なくついていくと、上司は完全な時間泥棒になる。

断ってもいいし、ついていってもいいのだが、そこにひとつの「自分としての
判断」があればいい。選択といってもいいだろうか。

すべてポジティブに考えて選択すると、ものごとはいい方向に向かう。時間も
いい流れに向かう。

このちょっとの差が、実は大きいかも・・・。

著者の夏川さんは、このあたりを実にうまくリアルに表現している。

夏川賀央さん。実は、何年か前に藤原和博さんといっしょにお会いしたことが
あった。そして、先日、丸の内の壮行会で再会。
なんだか不思議なご縁は、素敵な本を介してつながった。
数年ほどの螺旋階段を上ってコンニチハって感じ、かな。再会に感謝。


----------------------------------------------------------------------
<オススメ度>

   ★★★★★+時間泥棒

<読んで欲しい方>

   ・戦略的に考えたい方
   ・会社の企業戦略を練る立場の方
   ・分かりやすいってどういうことか感じたい方

<欲しくなっちゃった方は>

   ・アマゾン  http://tinyurl.com/2mw59g  (日本の方)
   ・富士山コム http://tinyurl.com/g4qd  (アメリカの方)

Posted by webook at 15:56

2007年08月27日

人生の穴うめ名言集 ~ 柳下要司郎 + 浅沼ヒロシさんが日経夕刊に

   穴があると、ついうめたくなる・・・・心理


----------------------------------------------------------------------

●今日の一冊:【人生の穴うめ名言集】

   あなたなら、どんなことばを埋めますか?

    --------------------------------------------
   |柳下要司郎/著
   |幻冬舎|2007年07月
   |ISBN:434401359X|1,200円|221P
    --------------------------------------------

<本のひらめき>

まずは問題。< >の中に入る言葉を考えてみよう・・・

 A.相手が喜んで、進物を受け取る決めゼリフ

   いえ、気にしないでください。
   これはほんの< >ですから

 B.チャップリンの説く人生とは

   人生は、
   アップで見ると< >だが、
   ロングで見ると< >だ。

 C.どんな子も奇跡的に伸ばした、桐蔭学園の教育のモットー

   <   >子は、鍛える
   <   >子は、伸ばす
   <   >子は、育てる

こんな穴埋めが100個。それぞれ著名な人のセリフだったり、ジョークだっ
たりするんだけれど、その背景などが紹介されていて味わい深くなっている。
ページをめくると答えと解説があり、思わずハッとなったり、うなったり。
期待や予想を裏切る言葉があるのが楽しい。そして、自分でも考えてみるとい
う「頭と言葉のストレッチ」が楽しめるしかけがウレシイ。

さ、それじゃ、そろそろ気になる答えを・・・。

 A.下心 
 B.悲劇、喜劇 
 C.できる、普通の、できない

自分でもいろんな穴埋めを考えて誰かにクイズにして出してみると楽しいかも。
あなたの遊び心をくすぐる楽しい一冊。


<僕の思いつき>

最後にもうひとつ。ちょっとシニカルに笑える穴埋めをご紹介。これは、自分
で考えてね。

 結婚式の祝辞には使えない男女の機微

   人間は、< >力の欠如によって結婚し
   < >力の欠如によって離婚し
   < >力の欠如によって再婚する

穴埋め問題といえば、答えがひとつしかない世界に、ぼくたちは慣れてきたけ
れど、実は、いろんなバリエーションが考えられる。

ロスへ来る前、IHIの新聞広告にヒントを得た穴埋めを創った。それを会社
の仲間や知り合いに出したところ、とっても楽しい答えが集まってきた。
今度、ロスでもやってみよう。笑

ちなみに、「穴埋め問題」は、英語で「fill-in-the-blank question」ってい
うらしいよ。

----------------------------------------------------------------------
<オススメ度>

   ★★★★+穴うめ心理

<読んで欲しい方>

   ・言葉のセンスを磨きたい方
   ・穴埋め問題が好きな方
   ・新たな発見を愉しみたい方

<欲しくなっちゃった方は>

   ・アマゾン  http://tinyurl.com/3chm7p  (日本の方)
   ・富士山コム http://tinyurl.com/g4qd  (アメリカの方)

Posted by webook at 15:54

2007年08月24日

感動力 ~ 平野秀典 + 平野秀典さん出版記念公演会

   感動力という新しい可能性・・・


----------------------------------------------------------------------

●今日の一冊:【感動力】

   7つの魔法でビジネス能力がアップする!

    --------------------------------------------
   |平野秀典/著
   |サンマーク出版|2007年07月
   |ISBN:4763184415|571円|232P
    --------------------------------------------

<本のひらめき>

感動するって気持ちいいいよね。そして、自分たちのやってることで、誰かが
感動してくれるってのは、もっと素晴らしいよね。
感動という心の動きに、どうやら無限の可能性が隠されているらしい。

20世紀は、戦うことが基本だった。競合相手を叩きのめして勝ち組みと負け
組みに分ける発想や、戦略、攻略・・・みんな戦闘の用語がビジネス用語にな
っていた。さらには(僕も嫌いな)「お客を落とす」なんて言葉まであった。

でも、21世紀は、「感動力」が新しいビジネス能力のメインになる。

この本は、感動プロデューサーの平野さんが「感動力」という新しい力の「心
と技」を伝授してくれる本である。

感動の創造。これほど楽しいことはないと思う。それには、まず「自分が感動
をもらう側ではなく、創る側にまわる」という「発想の転換」が必要だという。
これ、とっても大賛成!

これからのビジネスは、お客様に買っていただくのはではなく、感動したファ
ンの方に買っていただくのがいいかもしれない。僕は、そういうビジネスをし
ていきたいと思う。

感動といくキーワードで、ビジネスを見つめるとき、私たちは、いろんな気づ
きと発見、そして仕事や人生の勇気がもらえる。

この本には、そんなエッセンスがあふれるほど詰め込まれている。超おすすめ。

アメリカ転勤にあたって、プレゼント本をどっさり仕入れて持ってきた。
感動を創る側にまわるために・・・。あなたにも1冊!


<僕の思いつき>

この本の中で、特に響いたことは

  私たちが感じる現実とは、事実そのものではなく、「事実+モノの見方」
  である。

という表現。おぉー、確かに! (ちなみにこれは、新天地での最初の挨拶で
ちゃっかり使わせていただいた:笑)

そして、自分の中にいるキャラクターには、無駄なものはいない・・・という
考え方。それをさらに発展させると

  短所は、まだ表現されていない個性
  長所は、よく表現された個性

となる。いいねー、この表現。

この本を読んだ同じ頃、メンターであり親友の一人である行縄さんから、これ
に似た素敵なことを教えてもらった。ジョハリの窓の新たな解釈。

 人も知らない+自分も知らないゾーン = 盲点の窓(blind self)

というのが一般的だけれど、この窓を「可能性(possibility)」と呼ぶのだそう
だ。すばらしい!

表現力や感性を磨き、日々、感動の扉をあける努力をしていきたいものである。
僕たちは、この★に感動を生み出すためにやってきたのだから・・・。


----------------------------------------------------------------------
<オススメ度>

   ★★★★★+感動の扉

<読んで欲しい方>

   ・会社を感動の劇場に変えたい方
   ・仕事で感動を作りだしたい方
   ・感動力を高めたい方

<欲しくなっちゃった方は>

   ・アマゾン  http://tinyurl.com/3ctmum  (日本の方)
   ・富士山コム http://tinyurl.com/g4qd  (アメリカの方)

Posted by webook at 15:51

2007年08月14日

ママは働いたらもっとスゴイぞ! ~ 和田清華 + 立川志の吉さん@JAL

   働くママの読むサプリ・・・


----------------------------------------------------------------------

●今日の一冊:【ママは働いたらもっとスゴイぞ!】

   みんな輝いてるママが一番スキです。

    --------------------------------------------
   |和田清華/著
   |ダイヤモンド社|2007年08月
   |ISBN:4478001790|1,200円|
    --------------------------------------------

<本のひらめき>

子育てと仕事は二律背反。女性にとって、子育てと仕事をすることは、相容れ
ない出来事・・・そんな常識を、私達はいつしか心に植えつけられている。

仕事、犠牲、子育て。これらをワンセットにして考えなくてはいけない時期も
確かにあるかもしれないけれど、ずーっとそれに縛られることはない。

いつか、あるタイミングで、「専任ママ」が「働くママ」に進化する時期がく
る。

本書は、「専業主婦からそろそろ仕事をはじめようかな」と思い始めた育児休
業中の女性に贈る、臨機応援の本である。和田さんが自身の経験もふまえて、
優しく背中を押してくれる本だ。

 あなたの人生が
 「ママ」だけでは、もったいない。
 自立するための「仕事」を、
 子育てをしながらも始めましょう。

という。なぜなら、そのほうが、子育てにも、仕事にも、自分にもいいから。

 自信なんていらない。今必要なのは、自信じゃなくて、ちょっとの勇気。

もし、あなたが、この本にピッタシの状況だったら、ぜひ手に取ってほしい。
人生は、可能性に満ちている。(仕事=ボランティアでも地域活動でもいい)


 子どもが泣いたら、なだめるより、20分待ってみよう。たいてい泣き止む
 から。

とか

 日常のルーティンと思えることを、遊びに変えていくと「早くー」という枠
 がとれて、ママも楽になります。

とかは、和田さんの実体験からしか生まれないナマのアドバイス。

子育て中のママ(とパパ)に贈る素敵な一冊。


<僕の思いつき>

和田さんは、感動映画のライブをずーっと見せてくれる素敵な女優さんである。
上映時間は、すでに10年くらい。これからも数十年はある・・・。

ライブ上映だから、一回きり。僕は、この方に出会ってからずーっと、そんな
気持ちで、臨機応援、楽しく頼もしくワクワクしながら、この感動物語を拝見
させていただいている。(しかも、無料だ!笑)

見えることも、見えないときもある。
ときどき、こうして本になって、映画の一シーンを分り易く見せてくれる。

誰か応援(といっても別に何をするわけじゃないんだけど)したい方がいたら
その方の成長される過程をいっしょに楽しんでしまう・・・そんなこともいい
よね。

この★で出会った不思議なご縁を、臨機応援という楽しみで深めたら、こんな
に素敵なことはない・・・。

そして、この本を読んでると、臨機応援していると思っていた自分が、いつの
まにか、こちらが応援されていた・・・ってことに思い当たる。

ありがとう、さやかちゃん。輝くママでいてください。


----------------------------------------------------------------------
<オススメ度>

   ★★★★★+ママ笑って!

<読んで欲しい方>

   ・子育てしながら働こうかな・・という方
   ・輝くママになりたい方
   ・そろそろかな・・って感じる方

<欲しくなっちゃった方は>

   ・アマゾン  http://tinyurl.com/2pruzg  (日本の方)
   ・富士山コム http://tinyurl.com/g4qd  (アメリカの方)

Posted by webook at 15:49

2007年08月12日

聴診器ブック ~ 桐生 迪介 + YAアウトリーチ

初めて聞いた心音、呼吸、ぜん動運動・・・

書籍情報

聴診器ブック
posted with amazlet on 07.08.07
桐生迪介
日本実業出版社 (2007/3/15)
売り上げランキング: 2,968位


本のひらめき

こどもがうまれたとき、オモチャのような聴診器を買ったことがあった。
それなりに聞こえるのが楽しかった。

この本は、実はホンモノの聴診器がついている。医療機器だ。
お医者さんが首にかけて、聴診するアレである。

いままでずっと、どんな音を聞いているんだろう・・・なんてチラっと思った
ことはあるけれど、自分で聞いてみたいなんて思ったことはなかった。

この本は、それを可能にしてくれる。へぇー、お医者さんってこんなデカい音
で心音を聞いていたんだ。
呼吸もこんな風に・・・
えっ、お腹にあてるとグルルルっていうぜんどう運動の音も聞こえるんだ!
と「はじめての体験」は、とても新鮮である。

本書は、お母さんのスーザンが、ホームドクターのドクター・ローガンに勧め
られ、聴診器を常備する・・・というストーリー仕立てで、聴診器の使い方を
学べる本だ。もちろん、ホンモノの聴診器がついている。

現在、製本(聴診器の生産?)がおいついていないとか・・・。

(このほん、かとうさんからのプレゼント。ありがとうございました!
 アメリカで使えそうです。)

僕の思いつき

プロが使っている道具や機器を使ってみる・・。これってなかなか新鮮な発見
を味わえる。

歯医者さんが使ってるミラー。

コンサルが使ってる思考ツール。

プロデザイナーが使ってる筆記用具。

書家がもってる筆。

ホンモノには、発見がついてくる。



オススメ度

★★★★★+ホンモノの味

読んで欲しい方

・お家に体温計、体重計、血圧計がある方
・メタボな方
・自分の体の音を聞きたい方

Posted by webook at 07:24 | TrackBack

2007年08月06日

戦略の原点 ~ 清水勝彦 + ジェイカレッジNo29

   経営の九九とその使い方・・・ってことは・・・


----------------------------------------------------------------------

●今日の一冊:【戦略の原点】

   戦略思考を鍛える本場のMBAレッスン

    --------------------------------------------
   |清水勝彦/著
   |日経BP社|2007年05月
   |ISBN:4822245861|1,600円|237P
    --------------------------------------------

<本のひらめき>

難しい戦略論を学んで覚えても、それだけでは意味がない。むしろ、自転車や
野球のバッティングのように自然に使えるものになって初めて意味がある。

著者の清水さんは、それを算数の九九や、野球の素振りに喩える。
経営戦略のもっとも「基本」の部分を、分かりやすく解説した、MBAレッス
ンの本である。

かの地の戦略論の本は、非常に大部で450ページとか、みただけでゲゲっと
なるような厚さだという。それはもう、事典のようである。テキサス大学で教
鞭をとる著者は、網羅的なものではなく大切な幹にフォーカスしたいという。

本書では、3C分析、ファイブフォースといった分析、コスト戦略、価値戦略
といった勝ち方、多角化やM&Aといった企業戦略、リーダーシップや意思決
定など、戦略の基本をとても分かりやすく説いている。しかも、ちょっと肩の
力を抜いているところがなんともうれしい。(きっと講義の雰囲気そのものな
んだろうなー)

そして、何度も協調されるのだが、「分析とは過去のデータであって、分析が
未来予測そのものではない。あくまでも出発点である、戦略ではない」という。
分析はあくまで素材であり、それを料理する「技」と「創造性」こそが戦略な
のである。なるほど、そうだそうだ!である。

分析(サイエンス)と直観(アート)の間を行き来しながら、戦略を考える。
そのために、必要な九九を本書でずいっと身に付けておきたいね。

なんとも刺激の多い本である。


<僕の思いつき>

心に残るキラメキ言葉をメモっておこう。


事業で結果を出すとは、機会を生かすことである。問題を解決することではな
い。(ピーター・ドラッカー。創造する経営より)

分析か直観か
サイエンスかアートか
左脳か右脳か

どちらも大切なんだけど、この対比をみごとな表現に昇華しているのがくらた
まなぶ氏。本書での引用を再び・・

  市場調査は、過去のデータの分析、つまり、算数。
  マーケティングとは未来の人の気持ちを考えること、つまり、国語。

人間の成功には才能は関係ない。注意深さと少しの行動力があればいい。


----------------------------------------------------------------------
<オススメ度>

   ★★★★★+素振り

<読んで欲しい方>

   ・戦略的に考えたい方
   ・会社の企業戦略を練る立場の方
   ・分かりやすいってどういうことか感じたい方

<欲しくなっちゃった方は>

   ・アマゾン  http://tinyurl.com/2rw8yx  (日本の方)
   ・富士山コム http://tinyurl.com/g4qd  (アメリカの方)

Posted by webook at 15:47

2007年08月03日

「愛される会社」の条件 ~ 佐藤玖美 + 浅沼さん講演会@8/29

   お客さんじゃなくて、応援者やファンを増やしたい・・


----------------------------------------------------------------------

●今日の一冊:【「愛される会社」の条件】

   Buy Me Company から Love Me Company! へ

    --------------------------------------------
   |佐藤 玖美 著
   |ダイヤモンド社|2007年07月
   |ISBN:4478000980|1,500円|
    --------------------------------------------

<本のひらめき>

CSR(Corporate Social Responsibility )が世間で注目されるようになって
しばらくたつ。

社会的責任とは何か。

環境への配慮とか自然を大切にするとか・・・。
地域社会と融合し、その発展に寄与するとか・・・。
社員がボランティア活動などに積極的だとか・・・。
企業統治がしっかりできているとか・・・。

いろいろあるけれど、とどのつまり、その企業の存在そのものが、社会に地球
によい貢献をしているか、製品やサービスが役にたっているか・・ということ
では、ないだろうか。

本書は、大前研一氏のビジネスブレークスルー大学院大学で著者が教鞭をとっ
ていた「マーケティング実践」という講義から、CSRに関する部分を再編集
したもの。

企業そのものが、どのように社会に貢献できるか、その実践方法を様々な企業
や団体(NPOなど)の事例を紹介しながら展開する。

著者の祖父、母などからひきついだ社会企業家としての魂と思想が、本書には
流れており、単なるノウハウ事例ではなく、思想を感じさせてくれる本である。

それを端的に表現するのが「BUY ME(うちの商品・サービスを買ってく
ださい)」ではなく「LOVE ME(うちの会社を愛してください。価値を
知ってください。)」を目指そうという考え方。
そうそう、お客さんじゃなくって、ファンや支援者がいる企業・・・って素敵
だよね!

スタバ、シャネル、J&J、さまざまなNPO,NGO団体などが登場する。

我が社の存在価値を見直す、よいきっかけになる本。

<僕の思いつき>

「新しい社会づくりの力=人数x意識x行動」というのがある。

グローバル・スポーツアライアンス(NPO)の理事、岡田達雄さんの考えで
ある。

人数を10億人という大きな数字にすると、意識がちょっとプラスに変われば
、そしてわずかな行動を伴えば、大きく社会は変わるということだ。Web2.
0時代的発想である。とても心に響く。

売上だ、利益だ、と社員を追いたて、利益がでたら、やおらCSRでもやっと
くか・・・ではなく、企業活動そのものがCSRになっている事業の取り組み
こそ望まれる。

ノーブレス・オブリージは、高貴になったから義務が生じるのではなく、社会
に貢献する取り組みをしているからこそ高貴である、そんな逆説的な意味にと
らえられたら素晴らしい。(これは、田坂さんの本に書かれていた逆説的理解)

自分の会社は、どこを向いているだろうか・・・・。


----------------------------------------------------------------------
<オススメ度>

   ★★★★★+LOVE ME COMPANY

<読んで欲しい方>

   ・愛される企業を目指したい方
   ・愛される企業とは何か考えてみたい方
   ・社会に対して何ができるか考えたい方

<欲しくなっちゃった方は>

   ・アマゾン  http://tinyurl.com/2maufn  (日本の方) 17,731
   ・富士山コム http://tinyurl.com/g4qd  (アメリカの方)

Posted by webook at 15:45

2007年08月02日

仕事がどんどんやってくる目立つ技術 ~ 中山マコト + ナレッジサイン

   好奇心から期待感へ


----------------------------------------------------------------------

●今日の一冊:【仕事がどんどんやってくる目立つ技術】

   目立てば、80%が成功だ!

    --------------------------------------------
   |中山マコト/著
   |中経出版|2007年07月
   |ISBN:4806127876|1,300円|223P
    --------------------------------------------

<本のひらめき>

「目立てば、80%は成功だ」これは、ウッディ・アレン監督の言葉だそうだ。
たしかに、目立つというのは、営業場面でも組織の中でも重要なこと。

相手の心の中に何かを残すということは、その後の関係性に大いに影響がある。
残すものが、相手にとって「ありがたいこと」だったり、「うれしいこと」だ
ったり、「面白いこと」だったりするとき、相手の頭の中の受容体はとてもい
いものになっている。

関係性(心理的つながり)は、大きくなり、相手のマインドシェア(心に占め
る割合)が大きくなり、自分の位置づけ(優先順位)が上がる。

そうなると、「こんどあの営業マンに頼んでみよう」ってことになるね。

そのための7つの道具がある。

 1)「自分名刺」で、話のきっかけを作りまくる
 2)「面白MAP」で相手をひきつける
 3)「目立つ書類」に営業させる
 4)「チョイおせっかい」で恩を売る
 5)「楽しませるしかけ」で相手を釣る
 6)「こいつ、ちょっと変わってる」と思わせる
 7)「感動」を与え、自分のファンにする
     
名刺など、会社のできあいの“ありきたり”名刺を使っているビジネスマンは多
いはず。(指定だから仕方がない?)
できれば、会社の用意する名刺も、「話題提供」ができ、「理解促進」ができる
ような楽しいものがほしい。キャッチフレーズ、自分の子どもが描いた父さんの
似顔絵・・・など工夫はいくらでもある。

携帯:090-xxxx-xxxx の表示方法も
移動オフィス:090-xxxx-xxxx なんて書いたら、おっと!である

メールの書き方、お歳暮の出し方、企画書のタイトルのつけ方、など、なるほど

って思えるものがいっぱい。しかも、それがすぐにでもできそうだからうれしい

試してみたいヒントがいっぱい。営業マン必携の一冊。


<僕の思いつき>

普段、何気なく使っていることば。当然、わかってるよねって言う言葉。それ
が、実はなかなか定義が難しい。

本書で言えば、「目立つ」という言葉、たくさんでてくるが、目立つとは何か
どういうことかを、明確にしないとあとでややこしくなる。

 目立つ = 相手から「感謝され」たり、「頼られ」たりする場面が
       想像できる期待感を持ってもらう。

ってことだね。

ただ目立っただけでもいいんだけれど、あ、この人はきっと何か頼れる、とか
いい情報をくれそうだ・・・という期待感をもって目立つところがミソである。

そのためには、あざとくではなく、さりげなく、相手にお役立ちモードを感じ
てもらえるような立ち振る舞いが必要だ。

この「さりげなく」が、また難しい。

相手の気を感じ、場の気を読み、自分の欲を抑えた行動・・・そういうものが
必要だ。修行だねぇ。

さりげなく目立つ。これこれ。


----------------------------------------------------------------------
<オススメ度>

   ★★★★☆+とにかく目立て!

<読んで欲しい方>

   ・相手の印象に残りたい方
   ・お客様がおっと思われる営業マンを目指す方
   ・あの人に頼もうといわれたい方

<欲しくなっちゃった方は>

   ・アマゾン  http://tinyurl.com/yq6vqc  (日本の方)
   ・富士山コム http://tinyurl.com/g4qd  (アメリカの方)

Posted by webook at 15:43

2007年08月01日

「狂い」のすすめ ~ ひろちさや + じぶん未来クラブの佐野さん

   常識に負けない、思想!


----------------------------------------------------------------------

●今日の一冊:【「狂い」のすすめ】

   

    --------------------------------------------
   |ひろさちや/著
   |集英社|2007年01月
   |ISBN:4087203778|680円|198P
    --------------------------------------------

<本のひらめき>

世間さまは、弱者にとって冷酷である。
そこで、何が必要か・・・
著者は、思想・哲学が必要だという。

 「青臭いようですが、わたしは思想・哲学というものが、苦しみの現実と
  闘う武器になると思います。」

他人さまの価値観や世間の常識にまどわされて、人生を右往左往している人は
案外、たくさんいる。僕は関係ないや・・・といいながらも、ふと冷静に考え
ると、そうかもしれない。。。なんて思えなくもない。(あー、ヤバ)

そこでもっと自由に生きようよ・・というのがこの本のメッセージ。
世間由(世間の常識に由る)のではなく、自由(自分の考えに由る)生き方を
しましょう・・・ってことだね。

仏教や、西洋哲学(カント、ショーペンハウエルなど)を駆使しながら「狂者
の自覚」を説く。狂っちゃおうぜぃ・・ってことね。といっても、巡業さぼっ
てサッカーしようというのではなく、つらい状況を、すこし視点をずらして、
楽しく生きようというもの。たとえば:

 病気をしたり、会社を首になったり、大学受験に失敗したり・・
 こういうのを「人生の危機」と深刻にならず、それは単に「生活の危機」
 ぐらいのもの・・・鷹揚にいこうぜ

みたいに。

悩んだり苦しんだりしている人には、ちょっとした清涼剤になるかも。


<僕の思いつき>

世間さまは、けっこう強いものの味方である。
世間さまは、やっかみと攻撃ネタを手にすると、もの凄いバッシングを始める。

この頃の首相こきおろしや、朝青龍たたき・・たしかに、ちょっとどうかとい
う面もあるんだけど、その批判方法に「品」がない・・・ような気がする。

当事者が大いに反省すべきことはあるけれど、それをあたかも自分は万能の人
のような立場で、しかも安全地帯から、人を裁いちゃうのは、どうかなーと、
思ったり。

しかし、えてして、そういうのが普通の世間の実態。そんな中では、狂うこと
で、自由人になれる。狂うってのは、やみくもにバカになるってことじゃなく
て、正常なアホになるということ。
つまりMoso系ね。(あ、やっぱり、それか。笑)

何か困難がったら、何か問題が発生したら・・・常識的には、「そりゃ大変だ」
だけれど、狂い系的には、「そりゃーいい」になる。
現実は、そんなに単純じゃない! でも「そりゃーいい」って言ってみる。す
ると何かが体の中で変化する。(これがわかればMoso系)


----------------------------------------------------------------------
<オススメ度>

   ★★★★+狂ってもいいのさ

<読んで欲しい方>

   ・狂いのススメときいてうれしくなる方
   ・狂いっぱなしの人生をシフトしたい方
   ・苦しいことがいっぱいの方

<欲しくなっちゃった方は>

   ・アマゾン  http://tinyurl.com/2uuoqm  (日本の方)
   ・富士山コム http://tinyurl.com/g4qd  (アメリカの方)

Posted by webook at 15:42

過去の記事
2007年08月(9)
2007年07月(21)
2007年06月(31)
2007年05月(24)
2007年04月(29)
2007年03月(23)
2007年02月(29)
2007年01月(29)
2006年12月(20)
2006年11月(27)
2006年10月(32)
2006年09月(27)
2006年08月(31)
2006年07月(31)
2006年06月(30)
2006年05月(32)
2006年04月(29)
2006年03月(31)
2006年02月(27)
2006年01月(31)
2005年12月(30)
2005年11月(30)
2005年10月(31)
2005年09月(31)
2005年08月(31)
2005年07月(31)
2005年06月(30)
2005年05月(31)
2005年04月(30)
2005年03月(31)
2005年02月(28)
2005年01月(31)
2004年12月(32)
2004年11月(30)
2004年10月(31)
2004年09月(41)
2004年08月(62)
2004年07月(21)
2004年05月(4)
2004年04月(30)
2004年03月(30)
2004年02月(29)
2004年01月(31)
2003年12月(31)
2003年11月(30)
2003年10月(31)
2003年09月(30)
2003年08月(31)
2003年07月(24)
2003年06月(4)
2003年05月(5)
2003年04月(7)
2003年03月(10)
2003年02月(6)
2003年01月(8)
2002年12月(11)
2002年11月(4)
2002年10月(3)
2002年09月(6)
2002年08月(4)
2002年07月(8)
2002年06月(14)
2002年05月(11)
2002年04月(14)
2002年03月(12)
2002年02月(14)
2002年01月(17)
2001年12月(18)
2001年11月(20)
2001年10月(17)
2001年09月(13)
2001年08月(12)
2001年07月(17)
2001年06月(17)
2001年05月(15)
2001年04月(30)
2001年03月(32)
2001年02月(16)
2001年01月(14)
2000年12月(20)
2000年11月(19)
2000年10月(18)
2000年09月(15)
2000年08月(14)
2000年07月(14)
2000年06月(18)
2000年05月(20)
2000年04月(10)
2000年03月(18)
2000年02月(17)
2000年01月(18)
1999年12月(13)
1999年11月(9)
1999年10月(16)
1999年09月(16)
1999年08月(11)
1999年07月(15)
1999年06月(21)
1999年05月(13)
1999年04月(16)
1999年03月(21)
1999年02月(15)
1999年01月(17)
1998年12月(13)
1998年11月(15)
1998年10月(23)
1998年09月(20)
1998年08月(13)
1998年07月(17)
1998年06月(18)
1998年05月(14)
1998年04月(20)
1998年03月(19)
1998年02月(14)
1998年01月(18)
1997年12月(19)
1997年11月(19)
1997年10月(21)
1997年09月(17)
1997年08月(13)
1997年07月(21)
1997年06月(20)
1997年05月(18)
1997年04月(20)
1997年03月(18)
1997年02月(12)
1997年01月(13)
カテゴリー別