オグ・マンディーノのようだ・・・
物語は、人の心に不思議なケミストリーを起こさせてくれる。以前、ぼくは、オグ・マンディーノという人の描く物語に心を、そして魂を揺さぶられ、深い感動を味わったことがある。
日本人には、きっとこんなことはできないかもな・・・なんて・・・一人よがりに思ったりしていた。
そして、今、この本を読んで、それはあきらかに間違いだった・・・と思う。
本書のすばらしい物語は、オグ・マンディーノの本で味わったそれと同じくらい(それ以上?)深いものだったから。
「鏡の法則」を読まれた日本人は100万人以上。そのミリオンセラーから2年を経て、ふたたび野口さんが紡ぎだした物語は、とても深く、そして愛に満ちている。(僕が、愛に満ちているなんていうとおかしいけれど、本書を読めば、その意味がわかる)
本書にちりばめられているエピソードや考え方、もののとらえ方は、いつかどこかで聞いたような、あるいは本で読んだことがあるような・・・そいういうものがあるかもしれない。しかし、あー知ってるその話・・で終わらせない臨場感がこの本のすごいところ。
多くの思想家や哲学者、伝道師たちが積み上げてきた叡智ををひとつの物語として描き出した本書は、読む人の心にさりげなくよりそってくれる。そして、深く静かなケミストリーを起こさせてくれる。
物語はこんな感じ・・・
就職して3年、主人公の僕(矢口)は、偶然みつけた「成功法則」にそって
目標をたて、それをありありとイメージし、プラス思考でがんがん走った。
その結果、それなりの成功を納めることになる。いまや企業研修の会社を経
営する<ミスター目標達成>なのだ。
しかし、あるときそれがもろくも崩れおちる時がやってきた。
何が成功法則だ・・・と落ち込む矢口。
さらに家庭でも問題発生。うつになりかけた妻、学校にいけなくなった子供。
いったい何が成功なのか・・・人生の成功とは何か・・・
そんなどん底状態の矢口に不思議なことが起きる・・・。
といったストーリー。このあとは、本書を読んでのお楽しみってことで。
自分のまわりにいる大切な人にプレゼントしたい本だねぇ。
超オススメ!の一冊。
矢口が物語の中でみつける3つの真実。(僕のために)メモしておこう。
(あ、読む前にそれ知っても、大丈夫。本書は、はるかに素晴らしい物語力で、読者に心のケミストリーを起こさせてくれるから)
第一の真実: 人間は肉体を超えた存在であり、宇宙の偉大な力とつながっ
ている。その本質は愛。
(自分の存在を無条件に認めてくれる人が、近くにいたら、その人は
宇宙の力と自分をつなぐチャンネルになっている人だね、きっと)
第二の真実: 人生は自分の心を映し出す鏡。(2つの鏡の法則)
心の底で認めたものが実現化する+心の波長と同類の出来事
が引き寄せられる
第三の真実: (悪い)感情は感じれば解放される。
感情はそのまま感じ、思考を変えていく。
怒り、ねたみ、憎しみなどの攻撃的な感情は二次的感情、
その以前にある不安、惨め、怖れ、さびしさ・・などの
一次的感情を感じること。
特に3つめの真実は、よい示唆をもらえる。以前、ジェイカレッジに登壇いただいたメンタルトレーニングの林恭弘さんも、二次的感情のお話をされていた。
会社で、家庭で、お店で、攻撃的な二次的な感情をもってしまったら、思いだしてみよう。
★★★★★+導かれて
・魂に響く物語が読みたい方
・自分の人生をみつめたい方
・宇宙の真実を感じたい方