2002年06月10日

【インテレクチュアル・キャピタル】..L・エドビンソン他 ★★★★★+見えざる資本

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★ Webook of the Day のテーマ = 本の中の不思議なパワーを探しだすこと★
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★ 【Webook #2002-075】 2002/06/10(月) ★
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 ■ バランス・スコアカード メルマガNo3 : Pubzine 18104 □
 □ バランス・スコアカード MLスタート : BSC_Users@eGroup ■
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ξ
▲▼▲   企業価値を測るものは何か・・? PL,BS、CF
Web ◎◎ k  などの「お金」に関するものだけが信じられる指標だと
| △ |   誰も疑わなかった・・・。しかし、ほんとだろうか?
\e/ もっと大事なものに光をあててみると・・驚くべき
^□~   ことが・・・。
/>                       真之助
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= もくじ =

  ◎ 本日の一冊:【 インテレクチュアル・キャピタル 】
  ◎ プレゼント:【 21世紀残る経営、消える経営 】 3名様 New!
  ◎ プレゼント:【 マミちゃんの大疑問 日本て・・ 】7名様 New!
  ◎ カラコラム:【 紫外線 】

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■□ …‥・・ ・ ・ 本日のWeb●●k ・ ・ ・ ・ ‥… □■
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■著書名:【インテレクチュアル・キャピタル】

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■ジャンル:ビジネス、見えざる資産
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■著者:リーフ・エドビンソン、マイケル・S・マローン
 エドビンソン:( Lief Edvinsson )
  スカンディアAFS社の知的資本担当役員。知的資本の世界的エキスパート
として知られる。
 マローン:( Michael S.Malone )
『バーチャル.コーポレーション』を著したビジネス.ジャーナリスト。
■訳者:高橋透、伊藤武志
高橋:
  1964年生まれ。上智大学経済学部卒業後、旭硝子、大手コンサルティン
グ会社を経てNDCを設立。代表取締役。taka@nuture.co.jp  伊藤:
  1968年生まれ。早稲田大学政経学部卒後、東海銀行を経てNDCに参加。
  ノースウエスタン大学MBA。 ito@nuture.co.jp ----------------------------------------------------------------------
■出版社:
 JMAM/ISBN4-8207-1423-6/2300円/250P
1999/11/1 第1刷
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■ <ワン・チョット>

「知的資本。見えないものは見たいもの。見えざる資本にもっと光を!」

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■ <忙しい方はここだけ>

企業ガバナンスは、従来のように財務的指標一辺倒ではなく、お客様、人材、
プロセスなどの視点もバランスをとって行うべきという経営手法が「バランス
・スコアカード」というものであった。(参: BSCメルマガ 18104 Pubzine)

バランス・スコアカードの本には、スェーデンの金融保険会社のスカンディア
社というのが事例でよく登場する。この会社91年、社内に知的資本(IC)
担当部署を設置し、会社の中の資本とは本来何なのか・・を掘り下げた会社で
ある。その洞察と企業活動の航跡をみると、まさにバランス・スコアカードの
コンセプトとピッタリ一致する。

本書は、バランス・スコアカードの本ではない。企業の価値を財務的資産にの
み持たせてきた従来の会計方法に疑問を抱き、独自の価値基準をナビゲーター
として開発してきたスカンジア社の知的資本(IC)の取り組み物語である。
しかし、よくみるとコンセプトは(偶然にも)バランス・スコアカードのそれ
と見事にマッチするのである。

企業を測るモノサシとして、財務諸表は確かによい仕組みである(あった)が、
それで完璧というわけではない。むしろかなりいいかげん、一面的、妥協の産
物といってもいいかもしれない。財務的データに現れない"知的資産"にこそも
っと光をあてなければいけない・・という考え方が、IC(知的資産)のコン
セプトだ。

では知的資産とは・・・? なんだろう?

それは、例えば、組織の知識であり、顧客満足の高さであり、従業員のスキル
やモラルの高さ、社風、アイデア力、革新力、特許/商標・・・などなど、こ
れからその企業(組織)が伸びていくであろう未来を予測するデータである。
企業価値を見て株価が上下するなら、まさにここにこそ注目すべきである。い
くら四半期実績が素早くわかってもしょせんそれは過去形の話なのである。

バランス・スコアカードについて興味を持っている人は、本書を読むと、おぉ
~これこれ!とうれしくなるに違いない。

知的資産の評価が表舞台に飛び出す時代がすぐそこに・・・。
未来を先取りした本書は、先見ガイドの本である。

おすすめ度は、 ★★★★★+見えざる資本
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■ <お暇な方は、もう少し>

世界共通の通貨は、数字である。言葉は違っても100は100である。
ビジネス界の共通言語は、会計である。中世に起源をもつ「会計」は、今では
企業価値を測るモノサシとして共通言語になっている。

しかし・・・

だからといってそれで全て(完璧)というわけではない。

500年にもわたって企業の運営状況を表してきた「会計学」のモデルは、そ
ろそろ進化しなくてはならない・・・と多くのビジネス関係者が思っている。
「市場の認識と会計学上の現実のとの間には、もはやどうしようもないギャッ
プがある」のだ。アマゾンが一度も黒字を出していないのに高い株価をつけて
いたり、マイクロソフトが Win95を発表したとき株価が暴騰したことなどは、
そうしたギャップの典型である。しかし、これらは例外ではないのだ。

「企業の新の価値を、伝統的な会計指標だけでは測定できないことは明らかに
 なりつつある。インテルやマイクロソフトの価値は、建物のレンガやモルタ
 ルにはなく、かれらの在庫にもない。それは、無形の資産である“知的資本
 “にこそあるのだ。」

ここで登場する知的資本とはなんだろう?

それは、式で表すなら

  知的資本= 人的資本 + 構造的資本

となる、人的資本とは、従業員の持つ知識、技術、革新性、また企業の価値観
文化などである。これは企業が従業員に借りているものである。つまり、従来
のバランスシート用語で言えば、負債(借り物)なのである。

また、構造的資本というのは、組織構造、ソフト、取引先との関係、お客様と
の関係、特許、商標、ブランドなどである。

したがって企業価値を式で表現するなら

  企業価値= 財務資本 + 知的資本
      = 財務資本 +(人的資本 + 構造的資本)
      = 財務資本 +(人的資本)+(顧客資本+組織資本)

ということになる。組織資本にはプロセスや企業革新といったキーワードが含
まれる。よく見ると、バランススコアカードに登場する4つの視点(財務、顧
客、プロセス、人材)と見事に一致している。!!

スカンディア社の偉いところは、いち早く知的資本に着目し、91年9月に社
内に知的資本担当の部署を設置したところである。そこには、本書の著者であ
るリーフ・エドビンソンが責任者として雇い入れられたのである。

やがて各種のトライアルが行われ、95年5月の年次総会で株主に配布された
『目に見える知的資本(Visualizing Intellectual Capital) 』という小冊子
こそ画期的で衝撃的なものであったのだ。
企業の中に隠れていた“みえない資本”の大いなる価値を明らかにしたという
点で画期的なのだ。

大西洋を隔てたアメリカのハーバード大学でも、キャプランとノートンのバラ
ンススコアカードが多くの企業家たちに注目されていた時期でもある。

  
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「一日一図(久恒氏)」、「毎日一つのチャートを(マッキンゼー)」に従っ
て、絵を書いてみると、こうなる。

 ┏━━━┓┏━━━┓
 ┃資産 ┃┃負債 ┃ 従来のバランス・シート
 ┃   ┃┃資本 ┃  (過去を表現するもの
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 ┏━━━┓┏━━━┓
 ┃みえ ┃┃知的 ┃ みえざる価値
 ┃ざる ┃┃資本 ┃ (企業の未来を想像するもの)
 ┃資産 ┃┃   ┃
 ┃   ┃┃   ┃  人的資本+構造的資本
 ┃   ┃┃   ┃  
 ┗━━━┛┗━━━┛

 下半分のほうが大きいところがポイントである。
 この大きな価値を表現せずして何の価値があろうか!
 
本書は、スカンディア社の取り組みの歴史(物語)とともに、知的資本をどの
ようにとらえればよいかという具体的な事例としても価値がある。
後半は、顧客の尺度、人材の尺度などがこまかく紹介されている。

結構、衝撃的な本ですぞ!

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■ <読んで欲しい方>
  会社の資産はなんだろう?って考えてる方
  社長さん
  企画部長さん、人事部長さん、財務部長さん
おすすめです。
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■ <オススメ度>

★★★★★+見えざる資本

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JMAM/ISBN4-8207-1423-6/2300円/250P
★★★★★+見えざる資本
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■□ < Web●○k from the Readers> R#2002-02 ・ ・ ・ ‥… □■

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■□ <しんのすけのカラコラム>C#2002-075【紫外線】・ ‥… □■

 土曜日のテレビで紫外線とガンの関連で興味深いものをやっていた。
 オーストラリアは、国をあげて紫外線対策をしているんだとか・・。オゾン
 層破壊が現実に被害(多くの人が皮膚がんに)を与えているらしい。
 目から入る紫外線にも気をつけたほうがいいらしい。
 まぶしいからという理由でかける濃い色のサングラスは、実は、あまり
 よくないそうだ。濃いサングラスは、目の瞳孔を大きくするので紫外線が
 逆に入りやすくなっちゃうんだって。
 薄い色でUVカットのサングラスがいいそうだ。 ふーん。

               しんのすけ@地球にサングラス
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  ★ 発行は 『まぐまぐ』(969) と  Pubzine (14941) です。
  ★ 土日祝は、家庭内平和維持活動(FPK)のためお休みです。
  ★ 記事の転載/引用をされる場合は真之助までご一報ください。
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| △ |        行きたい人、メールちょうだい!
\O/      また明日。  
<|ト .. . O
> ̄           真之助@Webook of the Day
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Web .. . . 。 o O 〇 Kuribako ・ ・ ・ ‥…★
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Posted by webook at 2002年06月10日 23:57