2003年09月19日

■超トヨタ式チェンジリーダー(金田秀治)

toyotasiki.jpg変わり「続ける」ところに秘密が・・・

超トヨタ式チェンジリーダー
         変わり続ける最強の経営
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  |著者:金田秀治(かねだ・ひではる)
  |日本経済新聞社|2003年 07月
  |ISBN:4532310679|1,400円|
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 トヨタの秘密を解説する本は、このところたくさん出ている。
 閉塞感をうちやぶる手立てはないものか・・・という期待感もあって、多
 くのビジネスパーソンに注目されているところだ。
 さて、トヨタの経営とは何だろう? カンバン方式、ジャストインタイム
 など聞きなれた(Kanbanはすでに英語にもなっている)言葉が浮かぶ。
 もちろん外れてはいないのだが、ほんとうのところはこういうことになる。
   変わり「続ける」経営
 ということだ。もうひとつのキーワードは、「徹底的に」という点である。
 トヨタのスゴイところは、徹底的にやるのである。行動するところに重心
 があるということでもある。

 変わり続けるという行動を徹底的に追求する姿勢が、トヨタの本質のよう
 な気がする。しくみとは、制度や組織だけでなく、職場の雰囲気(風土と
 もいうね)、経営の意気込みなど、微妙な風みたいなものも含まれる。

 その風を起こす人がチェンジリーダーである。トヨタから独立して起業し
 た著者は、チェンジリーダー養成がライフワークである。
 必要なことは、KKDだという。K(カン)、K(コダワリ)、D(ドキ
 ョウ)だ。 とくにコダワリとドキョウは、今の日本企業にないところで
 はないだろうか・・・。

 企業変革(変わり続ける変革)を3つのゾーンに別けている。経営戦略、
 部門戦略、現場戦略の3つだ。そして、本書がフォーカスするのがチェン
 ジリーダーが重要な役割を果たす部門戦略である。いわばミドルマネジャ
 ーの活躍する場面である。
 多くの人がトヨタ生産方式を、現場における「ムダの徹底的排除」という
 作業改善に注目しているが、本書は部門戦略という第3のゾーンに注目し
 ている。「超」トヨタ方式という所以は、そこにある。

 トヨタというモノツクリの現場で鍛えられた企業経営のヒントを拾ってみ
 たい本だ。

 ちょとメモしておきたいキーワード
   仕事=働き+動き  (動き=ムダ)
   仕事=業務+改善
   変化の仕組みを内臓する組織
   明日の準備を今日行なう
   ダメモト活動
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   ★★★★☆+明日の準備

 
   ・組織変革をやりたい方
   ・職場に新しい風をもちこみたい方
   ・トヨタ方式?なにそれ?って方

Posted by webook at 2003年09月19日 09:01