2004年09月09日

お菓子を仕事にできる幸福 ~ 東ハト

かいしゃのえほん!?

書籍情報

お菓子を仕事にできる幸福
東ハト 木曽 健一 中田 英寿
日経BP社 (2004/05/07)
売り上げランキング: 4,446
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おすすめ度の平均: 4.33
5 心に響く幸せ
5 心が温まりますよ。
4 最後まで読んでこそ価値がある。


本のひらめき

きゃらめるこ~ん~・・・ときけば、♪が浮かぶ。それくらいコマーシャルソングは意識に残る。このお菓子は、株式会社東ハトが生み出したヒット商品だ。僕もよく食べた。

その東ハトは、実は2003年、民事再生法を申請し倒産している。原因はバブルのころに本業以外のゴルフ場開発に手をだしたのが原因。その後、同じ東ハトという名の新会社が生まれる。CEOには、もとマッキンゼーの木曽健一さんが就任。

生まれ変わった新・東ハトに必要なものは、みんなが共有できる価値観、誇りだった。個人個人が自律的な判断ができ、チームワークがあり、お菓子を作る喜びを共有できる会社にするために何が必要か・・・そんな中から生まれたのが「とび出す絵本」だった。

前後して東ハトのCBO(チーフ・ブランディング・オフィサー)として参画していた中田英寿(あのサッカーのナカタである)も加わって、コンセプトが練られたという。 → http://tinyurl.com/3nm22

企業の価値観を浸透させるために普通考えることは、「社訓」とか「企業理念」とか、高邁なことばのメッセージである。東ハトでは、それを絵本にしたのである。2003年12月にクリスマスプレゼントとして全社員に手渡されたという。(本書の最後にその現物の写真が掲載されているが、それはそれは気合が入っている!)

社内向けだったにもかかわらず、感動の輪は社外に飛び出し、ついにこうして一般書として発行されることになった。

中身は絵本である。こころにジンとくる素敵なメッセージが絵本にしてある。

  お菓子を作る仕事は、日々、たくさんの幸福を生み出している。
  だから、お菓子をつくろう。ただそれだけをつくろう。

と呼びかける。壊れやすい幸福、お客様を考える幸福、仲間がいる幸福、社会と繋がる幸福、お菓子の仕事でもらう幸福・・・など、かざらないメッセージは、素直に心にとどくような気がする。

絵本をお家にもって帰った社員は、きっと家族にこう言ったに違いない。

「おとうさんの会社なぁ、倒産しちゃってこまったけど、こんな素敵な会社に 生まれ変わったんだ。また元気に仕事すっからね!」

僕の思いつき

仲間の共感を呼び、チームが心をひとつにする【伝え方の工夫】は何があるだろう。

CFTだろうか。BSCだろうか。合宿だろうか。職場の犬だろうか。社内ブログだろうか。絵本だろうか。名刺に入れるメッセージだろうか。・・・

どんなことが考えられるか、3つ以上考えてみよう。面白いアイデアがあったら SKYPE で連絡してね。

オススメ度

★★★★★+きゃらめるこ~ん・エックス

読んで欲しい方

・お菓子がすきな方
・きゃらめるこーん好きな方
・仕事について考えてみたい方

Posted by webook at 2004年09月09日 17:37 | TrackBack