2004年09月30日

日本のもの造り 哲学 ~ 藤本隆宏

書籍情報

日本のもの造り哲学
日本のもの造り哲学
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藤本 隆宏
日本経済新聞社 (2004/06)
売り上げランキング: 2,240
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おすすめ度の平均: 4.25
4 内容と読みやすさが両立している
5 もの造り日本の強さを再考,アーキテクチャーの概念を分かりやすく解説
5 トヨタだけでない日本の製造業の最大公約数コンセプト


本のひらめき

物事を見る目線はいろいろある。

著者曰く、この本の目線は、工場の天井裏からみるような感じと言う。高さ10mくらいの目線だ。

高度数万メートルの上空からみる「日本経済論」でもなく、高度数百メートルから企業全体をみる「経営戦略論」でもなく、また高度1.5メートルの現場目線でもない。

工場の天井裏から製造現場の真実を見ること、それがもの造り現場の経営学というわけだ。現場発の経営戦略論でもある。その視点こそが本書のユニークな点だろう。

日本のもの造りの現場は

  強い工場+弱い本社
      ↓
  強い工場+強い本社

にすることが重要だという。日産のゴーン改革などは、まさにこの流れだと分析する。

ちょっとユニークなものつくり経営戦略論がある。


僕の思いつき

鳥の目だとか、虫の目だとか、魚の目だとかわかりやすいメタファーで、視点の違いを説明すると楽しい。また、本書のように高度を具体的に言うのも分かりやすい。

目線や視点を面白く表現する方法は、ほかにないだろうか・・・。
豚の鼻、アリの耳、オジギソウの感性、稲穂のたれ加減度・・・うーん、もう一つ何かを超えたいな。

オススメ度

★★★★+もの造り

読んで欲しい方

・工場の生産性を管理している方
・自社のものつくりを見直したい方
・もの造りの現場に興味をもった方

Posted by webook at 2004年09月30日 09:14 | TrackBack