2004年10月07日

ウォーター・マネー ~ 浜田和幸

水は、戦略資源である。

書籍情報

ウォーター・マネー
ウォーター・マネー
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浜田 和幸
光文社 (2003/11/20)
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おすすめ度の平均: 4
4 水の重要性を再認識させられます


本のひらめき

最近は原油が1バレル50ドルを超えている。それは日常生活(たとえばガソリンの値段)に即影響を与えている。航空会社なども深刻な影響を被っているようだ。

あのイラク戦争も裏では石油利権が絡んでいた。ゴルゴ13によれば(笑)、フランスと米国が中東の利権に絡んで暗躍した模様が描かれていた。やはり世界は、石油で動いている・・・・

と思っていたが、どうもそれだけではなさそうだ。

実は、水だ!というのが本書のテーマ。

世界の覇権争いは石油ベースから水ベースになるというお話だ。

先の湾岸戦争の時、多国籍軍は初期の段階でイラクの水源を攻撃していたという。(これはジュネーブ条約に違反)イラク戦争でも同様に8つの多目的ダムが破壊されていた。やはりアキレス腱は水のようだ。
テロ攻撃も、ビルへのアタックだけでなく「水」へのテロ攻撃の心配は非常に恐ろしいものがある。青い星の命の水を、そんなものに利用されたくはないものだ。

一方、ビジネスにおいても水は非常においしいものになっている。エビアン、ヴィッテルなどのミネラルウォーターは、ガソリン以上の値段で飲んでいるからねー。

面白いのは、「間接水」という考え方。日本は、水が豊かな国だと思っていたがいつのまにか世界で二番目に水を輸入している国になっているという。ミネラルウォーターを飲みすぎなんだろうか・・・という話ではない。日本は、穀物や牛肉などの食料輸入も多い。穀物や牛などを育てるには水が必要であり、食料を輸入するということは、間接的に水も輸入することだという概念だ。その意味では、確かに二番目だというのもうなずける。

政治や経済におけるこうした水事情を踏まえながら、水について再認識する本である。石油だけじゃなくて、水もやばいというのがこの国の置かれた状況らしい。うーむ。


僕の思いつき

水の連想ゲーム。

水ー氷ー氷河ータイタニックー水没ー輪中ー温暖化ーCO2-京都議定書ー米国ーブッシューイラクー石油ー水

水ー水道ー飲み水ーペットボトルーリサイクルー水の浄化ー海水の淡水化ーサバクに植物ー中国のサバク拡大ー中国の人口爆発ー水不足・・・・

み、水が欲しい・・・・


オススメ度

★★★★☆+み、水だ!


読んで欲しい方

・飲料水が心配な方
・イラクの行方どうも心配な方
・水に興味をもった方

Posted by webook at 2004年10月07日 09:20 | TrackBack