2005年01月29日

ウンチとオシッコはどこへ行く ~ 上幸雄

出るものは出すしかない・・・

書籍情報

ウンチとオシッコはどこへ行く―水洗トイレの深~い落とし穴
上 幸雄
不空社 (2004/12)
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本のひらめき

今までの人生で野外でウンチをした記憶は2度ある。小学2年くらいのとき学校の帰りにどうしてもガマンできず畑でウンチ・・・というのが最初の記憶。そして大学生のとき北海道の山でキジ撃ち(ウンチ)したのが二度目。
いきなりウンチくのある話で恐縮だが、ウンチは世界中の60億以上の人間が毎日生み出しているものだ。オシッコもそう。

今日は良い子のみんなが大好きな(?)ウンコとオシッコの本だ。

私たちは今では水洗トイレでジャーっと流すのが日常になってしまったが、世界の中では24億人ものひとがトイレすらないという。

本書は、トイレの衛生、環境、資源の問題から今後のトイレやし尿処理システムを考える本だ。たくさんのウンチクもちりばめられて(臭いかも;笑)面白い。

トイレの南北問題、石油の時代から水の時代への変化、神戸や中越地震のときのトイレ問題などさまざまな点からトイレの考察が進められる。

未来に目をむけると、ウンコは建設資材としての使い道が開けつつあるというし、またオシッコも脳血栓や脳梗塞の薬品の開発に使うことが期待されているという。地球という生命体の上で日々生み出されるウンチとオシッコが循環型のシステムにのってうまく処理できることが期待されている。

本書は、ちょいと臭いものから環境問題を捕らえる本である。いいテーマと題材を提供してくれる。


僕の思いつき

宮本亜門演出の「ユーリタウン」(おしっこの町)というミュージカルがあるそうだ。悪徳企業が公衆トイレを独占管理権を行使してトイレを有料化して庶民を苦しめるというストーリー。
実際にJRなどには有料トイレもある。将来的にはユーリタウンみたいな話がでてくるかもしれない。『すみませーん、このパンをあげるからウンチをさせてくださいませ・・・』なんてね。

ゴミ、包み紙、水、冷暖房・・・文明の発展は、同時に影も作り出す。

当たり前に使ったりできることが、地球を苦しめていたり、将来の自分たちの生活を脅かすようなものは他にもある。どんなものがあるか、考えてみよう。



オススメ度

★★★★☆+ウンチク

読んで欲しい方

・世界のトイレ事情に興味ある方
・ウンチの話がすきな方
・地球にいいことしたい方

Posted by webook at 2005年01月29日 19:59 | TrackBack