2005年05月14日

ドラゴン桜(7) ~ 三田紀房

マっ、マインドマップじゃん・・・

書籍情報

ドラゴン桜 7 (7)
ドラゴン桜 7 (7)
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三田 紀房
講談社 (2005/04/22)
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本のひらめき

東大合格を目指して奮闘する高校教師と生徒の物語(マンガ)である。

落ちこぼれが多い龍山高校は倒産の憂き目に遭遇。債権整理にやってきたはずの弁護士、桜木は何を思ったか学校再建に燃える。特別クラスを設けて、東大合格者を出すというのだ。特別クラスにやってきたのはわずかに二人。不良の矢島とパッパラの水野。しかし、ユニークな先生の教え方に心を動かす
二人は徐々に実力をつけていく。そのプロセスは、受験という一過性のイベントを乗り越えるというだけではない多くの気づきの連続となる。

合格という『成功』も大事だが、そこに至る途中の『成長の楽しさ』を描いている点がこの作品群の素晴しいところだ。

さて、第7号では阿院修太郎先生から学ぶ物理と理科の学習、そして新入生対策会議での先生たちの議論が大きなテーマだ。なんと今回は、マインドマップとコーチングが登場する!

なぜマインドマップ(ここではマップツリーと読んでいる)でノートをとるといいのかをとてもうまく説明している。「強調」と「関連付け」だね。東大理3の学生が使っている医学関係のマップが紹介されている。(実物か?)

コーチングは、教師の議論の場面で登場する。学校経営の理念を伝えるために桜木がコーチングの考え方を使って熱弁を奮う。ヘルプとサポートは違う!と
いうことだ。

いずれも、なるほど!と思えるストーリー性がいい。
この本は、深いものをやさしく伝えるという点で非常に優れている。


僕の思いつき

桜木先生は、統一模試を6月からうけるぞと宣言するが、矢島と水野は躊躇する。そこで、桜木は、早くから受けるその理由を野球のグローブの買い方で説明する。詳しくは読んでもらうとして・・

 『現状にあわせて行動するのではなく、すでに目標が実現できたかのように
  行動することで、本当にも目標が達成できる。』

というものだ。こういう姿勢って大事だね。目標ドリブンのやり方。目標から遡ってきて今何をすべきかを考えるやり方。

目の前にあることや従来手法を守る価値観にとらわれた人たちの固いアタマを変えるにはどうしたらいいのか・・・って最近、悩んでたんだけど、このマンガを読んで、ちょっといいことを思いついた。
誰かを説得しようと思ったら、最終形から解きほぐして、物語仕立てで見せてあげるといいかもしれないって。
うーん、こういうマンガ仕立ての提案書ってサクサクってつくれたらいいなぁ。


コーチングの勉強を始めた昨年5月、こんな話に感動したことを思い出す。

コーチ21に入社した社員の方が米国に研修に行ったとき、最初に何を言われたか・・・。実は、こんな恐ろしいことを言われたと言う。

 「あなた方は、すでにプロのコーチです。来週までに5人のクライアント
  を見つけてきなさい」

おいおい、まだコーチングのコの字も習ってないのに、なんだよそれ・・・って思ったという。だが、それでもなんとかそれをやらなくっちゃと思ったときから、自らいろんなことを調べ始め、どうしたらいいかを考え、自律自動のモードになったという。

最終形を思い浮かべ、そのためにどうするか・・考える・・・そんな姿勢って大事だねぇ。そして、いっぱい勉強して身につけて資格をとってから何かを始めようってんじゃなくて、やりたいことがあったら、即始めたらいいね。セミナーでも本でも事業でも・・。

あー、いろいろ閃いたな、今日は。


オススメ度

★★★★★+心の化学反応

読んで欲しい方

・楽しいやり方を探している方
・マンネリにはまりたくない方
・知力を鍛えたい方

Posted by webook at 2005年05月14日 11:53 | TrackBack