2005年07月11日

ホリエモンへの挑戦状 ~ 浅井隆/戦略経済研究所21

よのなかを変えるために。

書籍情報

ホリエモンへの挑戦状―若者が夢を持てる国造りをしよう!!
浅井 隆 戦略経済研究所21
第二海援隊 (2005/05)
売り上げランキング: 70,296

本のひらめき

ニッポン放送株をめぐるホリエモン騒動は、すっかり過去の出来事になってしまった。テロやら政治やらいろんなことが次々と起きるので、あのときの騒動はすでに過去へと流れていったようだ。

本書は、ホリエモンがやったM&A劇をネタにしつつ、実はよのなかを変えるための激をとばす内容になっている。なかなか熱い内容がある。

ホリエモンは、旧態依然と安寧をむさぼる日本企業にM&Aの脅威というリスクに目覚めさせるTVドラマをやってくれた。
多くの人が、いいぞいいぞと囃子ながら、実際のところ心からの応援はしていなかったような気もする。

なぜか。

それは、堀江さんの言動から

「ITと放送メディアの融合をめざす」といえば聞こえがいいが、その先にあるべき、いったいどんな姿を目指すのか、何のために(どんなふうによのなかに貢献してくれるのか)がいまいち見えなかったところが不満だったからだ。

ソフトバンクの孫さんがいうように全国にネット網を広げ、社会を便利にするぞみたいな「志」のようなものが感じられなかった・・・むしろ、なんだかマネーゲームを楽しんでるだけのような印象を受けたのではないだろうか。

本書は、ホリエモンへの挑戦となっているが、堀江社長を批判するためのものではない。変革期にみられるチャレンジャーとしておおいに評価もしている。
本当の趣旨は、著者が「若者が夢をもてる国を作りたい」という夢に対して、挑戦しようというものだ。ホリエモンは、そのためのひとつの題材になっている。

あの騒動は何だったのかをレビューできることと、これから著者がやろうとしていることが分かる点が、本書のキモである。

熱い方におすすめ。


僕の思いつき

著者は、高級新聞(ザ・タイムズとかル・モンド、ワイントンポストなど)を発行することと、ホンモノのシンクタンクを作ることを目下の目標としている。

明治維新の頃の志士を引用しながら、これからの時代を切り開く道筋をつけようとしている。志や高し。

飲み屋さんじゃないところで、たまにはこういう議論もしてみよう。



オススメ度

★★★★+志

読んで欲しい方

・変革が好きな方
・ホリエモンに興味ある方
・日本大好きという方

Posted by webook at 2005年07月11日 12:15 | TrackBack