2005年11月10日

金の匙 銀の匙 ~ 尾関茂雄 + 記念講演会@11/11

ビジネスは愛である。尾関さんが言うと、納得する。

書籍情報

本のひらめき

ビット・バレ-なんてのが昔あった。ITバブルがはじける前、猛烈な勢いで駆けだしたITビジネスの奔流で、果敢に泳いでいる若者にたくさんあった。98,99年ころだった。僕と同じ苗字の松山太河さんが主宰していたビットバレーは独特の熱気があって、川べりにいた僕も楽しかった。

渋谷の飲み屋さんで名刺交換したお一人に、尾関さんがいた。あれから7年、懸賞サイトの「アクシブドットコム」は高い価値で売却され、現在は5つの会社を経営する青年企業家・・・それが尾関さんだ。

尾関さんは、熱弁を奮うというよりは物静かな語り口で哲学的な雰囲気が漂う。本書も尾関さんらしい本だ。大人の童話といったらいいだろうか。

「金の斧、銀の斧」「鶴の恩返し」「3年寝太郎」「天の岩戸」など、知っているストーリーが微妙にアレンジされ、現代のビジネス物語のように編集されたのが、本書だ。読んでいると、みょうに懐かしい気分と新しい発見があって不思議な気分になる。

それぞれの中に、尾関さんの人生哲学が表現されているのが素晴しい。

 ええ、僕はどんな小さな約束も守る男です。
   (その愛を大きく求めて ~ 金の斧、銀の斧をアレンジ)

 どのようにしたらいいかと皆が提案することで、解決策は見えてくる
   (大海の愛 ~ 天の岩戸をアレンジ)

 二軒の家を建てたっていいんだ。
   (練磨する愛 ~ 3匹の子豚のアレンジ)

など、物語の中に、尾関さんの思いが語られている。「愛である!」と言い切るのが尾関さんだから納得してしまう。

なんか素敵な大人の童話。


僕の思いつき

尾関哲学をいくつか

 欲を捨てるのではなく、大欲にするとエゴから愛に。

 自分の都合でモノゴトを運ぼうとするのはエゴ。
 相手の幸せと自分お幸せを合致させるのが愛(知恵)。

 他人に頼るのはエゴ。磨いた自分を活かすのが愛。

 相手を変えようとするのがエゴ。自分が変わるのが愛。

自分が考える愛とエゴについて、自分のコンセプトを表現してみたい。

また尾関さんにあいたくなったねぇー。



オススメ度

★★★★★+愛の哲学

読んで欲しい方

・人生の達人になりたいと考えてる方
・愛とエゴについて考えてみたい方
・人に与えることがうれしい方

Posted by webook at 2005年11月10日 15:28 | TrackBack