2006年03月12日

日本をロハスに変える30の方法 ~ ローハスクラブ + 木村W

書籍情報

日本をロハスに変える30の方法 ― BUSINESS LOHAS
ローハスクラブ
講談社 (2006/01/20)


本のひらめき

ロハスという言葉が少しずつ浸透している。ロハス、LOHAS=LifestyleOf Health And Sustainability とは、健康と地球環境の持続可能性を志向するライフスタイルといった意味合い。

アメリカで90年代の終わりに生まれたコンセプトである。日本では2002年ころからメディアでも少しづつ注目されてきた。

本書は、こうしたトレンドの背景や意味合いを考察し、実際のビジネスの様子を紹介したLOHAS入門の本である。全体の様子が分ってたいへんよい。

人が健康で、しかもこの星の環境に配慮し持続可能にする生き方をめざす・・そんな方向性が注目されてきたことは喜ばしいことである。

地球や社会や環境に望ましいことを進めるとき、そこに若干のビジネス的な色合いと価値があると、人は真面目に取り組みだす。LOHASは、この2つがほどよくミックスされて進んでいるいるように思う。

LOHASをマーケット的に見ると

 持続可能な経済(サステイナブル・エコノミー)
 健康的な生活様式(ヘルシー・ライフスタイル)
 代替医療・健康医療(オルタナティブ・ヘスルケア)
 自己開発(パーソナル・デベロップメント)
 環境に配慮した生活様式(エコロジカル・ライフスタイル)

に分けられるようだ。これらのLOHAS市場を試算すると約28兆円規模になるという。全く新しいマーケットという分けではなく、LOHAS的に見たらこういう規模になるということだ。

社会や会社をLOHASに変える30のポイントがあるが、なかなか共感できるものが多い。また企業事例をみると、あなるほどねというのがある。

 環境経営、星野リゾート
  http://www.hoshinoresort.com

 100年使える家具、オークヴィレッジ
  http://www.oakv.co.jp/

 エコからエコノミー、フェアトレードカンパニー
  http://www.peopletree.co.jp

風で織るタオル、池内タオル株式会社
  http://www.ikeuchitowel.com/

などなど。
 
LOHASの風を感じてみよう。


僕の思いつき

LOHAS的な発想は、じつはよく考えてみると昔もあった。江戸の長屋では助け合いの雰囲気があってお互いに融通しあっていたし、田舎ではなんでも再利用したり、あまったものを分け合ったり・・・LOHASなものがあった。

都市化の波や大量消費の時代をぬけて、昔からあるものや自然を大切にする雰囲気がまた出てきた。そこにネットで情報が広まったり、つながったり、経済が発展して豊かになったという環境が作用し、一段高いレベルに進化したものが現在のロハスということかもしれない。田坂さんの本にあった螺旋的発展の世界だねぇ。

LOHASの動きがあるからといって、マクドナルドやコンビニが無くなることはないだろうし、コモディティ商品の価値がなくなるわけでもない。その中で一段レベルの高い意識と商品・サビスがLOHASの世界かもね。



オススメ度

★★★★☆+LOHAS

読んで欲しい方

・地球にやさしくありたいと考えてる方
・環境ビジネスに興味ある方
・循環型社会を創りたい方

Posted by webook at 2006年03月12日 09:45 | TrackBack