2006年11月01日

観想力 ~ 三谷宏治 + 『Think!』提携講座@11/11

ついに・・、で、出た!

書籍情報

観想力 空気はなぜ透明か
三谷 宏治
東洋経済新報社

本のひらめき

以前、Think!に連載されていた三谷さんの「戦略コンサルタントの観想力(4回)」が僕は大のお気に入りだった。
とてもユニークな視点や発想法が脳みそをビビビと刺激したからだ。きっと本になるな・・・と思っていたら、素晴らしい本になって登場。これはとってもうれしい出来事。じっくりよんでみたい本だ。

さて、本書は、Think!の記事をさらに拡張し、物事を深く、高く、遠く考えるためのヒントが書かれている。気合を入れて読まないと、読み負け(そんな言葉あったっけ?)してしまう。頑張ろう!

観想力とは、ものごとを観るツボ「視点」、どれだけ高い視点からみるかという「視座」、どんなふうに見通すかという「切り口」のことだという。

空気はなぜ透明か?などといった問いに対し、考えをめぐらせる思考の旅は、とても面白い。この問いは、著者がアクセンチュアで採用担当をしていたときの最終関門で聞いた質問だったという。応募者は、ずいぶんいじめられたんだろうね~(笑)

ビジネスの世界でもキヤノンやシマノ(自転車)など常識破壊の事例をふんだんに紹介し、分析しながら、見るべき視点、高い視座、ユニークな切り口で、なるほどーとうならせる考察を紹介している。たくさんの事例と思考回路・・・いろんな楽しみ方ができる本である。

本書で僕がいちばん気に入ったのはこれ

 「視点は、考え方の始点だ」

仮説検証、ロジカルシンキング・・・いろいろあるけれど、はやりこの視点(始点)が重要だと思う。始点を決めるには、右脳や感性も必要だね。

もうひとつは、2x2のマトリクス。コンサルタントの常識ともいえるこのフレームが、なぜ最高なのかをスパっと解説してくれる。1x2は単純すぎる、さりとて2x2x2や3x3は複雑すぎる。はやり2x2だ。2x2のマトリクスこそ、経営者が「決断し、人に伝えられる」唯一の意思決定支援ツールと著者は、おおいに推奨している。僕もこれが大好きだ。いろいろひらめいて、脳みそに刺激をいっぱいくれる本である。オススメ!


僕の思いつき

なんか、こころにビビっとくる記事や講演は、本になることが多い。田中靖浩さんの「数字はみるな!」もそんなひとつ。初めてきいた講演で、ものすごく心を震わせたその内容は、やはり本になって登場した。

世の中は、どうやらそういうものらしい。

ビビっとくる瞬間。複雑系の蝶のはばたきは、その後大きく変化する。

そういうのって身近にないだろうか・・・。そういえば、あのとき飲んだあのお茶、すっかりブレークしちゃったなー。そういえば、あいつがいいって勧めていた本、とんでもなく売れてるなー。などなど。

そういうのを「なぜ」の視点、「さらに」の視座、「どんなふうに」の切り口で分析してもいいねー。よのなか材料はいっぱいだけど、自分の心に響いた題材は、より興味もわくし・・・。

三谷さんにも、ジェイカレッジきてもらおーっと。



オススメ度

★★★★★+常識破壊

読んで欲しい方

・ロジカルでしかもユニークな思考をしたい方
・世の中を面白く眺めたい方
・独自の視点をもちたい方

Posted by webook at 2006年11月01日 13:36 | TrackBack