2007年02月15日

たいのおすそ分け ~ 林家たい平 + FM世田谷


   くすりとわらって、ちょっといい。

書籍情報

たいのおすそ分け ちょっと、いい噺
林家 たい平
主婦と生活社 (2006/12)
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本のひらめき

毎週日曜日の夕方「笑点」の時間は、楽しみである。TVは見るな!と口うるさいお父さんもこの時間だけは、子供たちを誘う。

さてその笑点の元気印、林家たい平さんは、とてもユニークな活動をしている。歌をCDにして出したり、イラストを書いたり、そして、本を出したり。実はこれ、二冊目の著作。

この本は、たい平師匠が、全国各地を歩いてひろったとっても愉しい御噺。クスリと笑えて、なるほどと納得。体と心によく効く、おすそわけである。

例えば、講演会の司会で、「とっても出にくい紹介のされ方」なんてのがある。

  えー皆さん・・・今年は笑点メンバーのどなたかに来てもらおうという
  ことになり、出演交渉をいたしましたが、やはり皆さん忙しく、スケジュ
  -ルがあいませんでした。ですから、今年はこの方でご勘弁ください。
  ではお呼びいたしましょう、林家たい平さんです。どうぞ!

とか

  このところ、立派な先生方のお話を聞いてまいりましたが一向に景気も
  よくなりません。ですから、今年はバカな話でも聞いて笑おうじゃな
  いかということで、この人をお呼びしました。それではたい平さん
  お願いします。

とか。うーん、これは出にくい。笑

このほか、情緒豊ないろんな話がいっぱいある。

僕の思いつき

ちょっと小粋なお百姓さんの話も素敵だ。熊本のトマトつくりのおじさんの話。
 
 俺たちは、トマトに関してはプロだと思われてるけど、そんなこと全く
 ねぇさ。だってよ、太陽の下で育て上げる露地ものだったら、一年に一回
 しかチャンスはねぇんだぞ。そう考えたらよ、俺なんてまだ30回しか
 トマト作ったことねぇんだもの。これからだってあと20回つくれるか
 わからねぇし。全部で50回しか作ったことねぇのに、プロなんて呼ばれる
 の恥ずかしい。そりゃ、あんたよりは、トマトのこと知ってる程度よ。
 俺さぁ、百姓って呼ばれ方好きなんだ。いい言葉だぞ。百の手間暇かけて
 ものを生み出すって意味だと思ってるんだ。・・・だから俺は日本一の
 農家じゃなくてさ、日本一の百姓になりてぇんだよ。

なんて謙虚で素敵なお百姓さん。そして、仕事に向き合うその気持ちが清々しい。

うーん、まだ僕も、青い・・・かも。


オススメ度

★★★★★+ざぶとん一枚!

読んで欲しい方

・ちょっと愉しい話がききたい方
・うれしい話を耳にしたい方
・落ちのある話を聞きたい方

Posted by webook at 2007年02月15日 11:05 | TrackBack