2007年06月02日

ニッポンの境界線 ~ 境界線引き隊 + 戦わない経営のご縁

   このビミョウなラインがなんとも・・・

書籍情報

ニッポンの境界線
ニッポンの境界線
posted with amazlet on 07.06.03
境界線引き隊
ワニブックス (2007/05/24)
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本のひらめき

実にバカバカしい本である。しかし、そこになんとなく不思議的な香を感じるのである。あやうい刺激を感じるのである。

この本は、雑誌「広告」に2004年から連載されている企画を書籍にしたものである。世の中にある曖昧な境界線はどこか、探してみようという企画だ。

たとえば「太平洋と日本海の境界線は」とか「ベテランの境界線は」とか「東京の郊外はどこからか」など、そういえば・・・それってどこに線引きができるかなぁーと、思わず思考が宙を舞いそうなテーマがいっぱいある。

そして、それをしごく真面目にかつ不真面目に取り組む姿勢が面白い。

連載第一回のネタは、「太平洋と日本海の境界線」で、境界線引き隊の面々はなんと、それを確かめるために自腹で函館まで飛んだという。笑
そこには明らかな境界線などないのだが、彼らは病みつきになってしまう。

  境界線という名の、目に見えないボーダーを追い求めるバカバカしさ

に。ところが線引き隊は、なんでも境界線をはっきりさせたいというオタクかといえば、むしろ逆。曖昧なものが好きだという。彼らはこういう。

  少し大げさにいえば、曖昧さの奥にある、隠された意図、香ばしい嘘、
  深すぎる人間の性を知ることができる。そのことが、私たちの境界線
  への興味を与え続けている。

・・・と、まぁ、なんて哲学的な。こういうバカバカしさと深みっぽさと持つ不可思議なノリが、僕は、たまらなく好きだ。

あなたもちょっと、境界線をさまよってみる?


僕の思いつき

これは、まさに・・・あの人のテイストである。はい、石黒謙吾さんだねー。なんと雑誌連載第一回の直後に、書籍化の提案を石黒さんと井上さんからもらったという。速い!さすがブルーオレンジスタジアム(石黒さんのオフィス)。

よのなかや日常にあることを、ふと視線をずらして考えてみる。できれば、ふふっと笑いたくなるようなことを考える。3回つづけてそれを言葉に凝縮してみる。・・・なーんてやったら、けっこう脳みそが活性化するかも。

へんなゲームにあやつられるよりも、ずんといい刺激があると思うけどなー。



オススメ度

★★★★☆+線引き隊

読んで欲しい方

・好奇心旺盛な方
・好奇心が鈍くなったかなという方
・好奇心を刺激したい方

Posted by webook at 2007年06月02日 16:07 | TrackBack