2007年06月05日

「スパイク!」経営 ~ 野口吉昭 + 今日の臨機応援、2つ

   仕掛け+仕組み ・・・なるほどぉ


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●今日の一冊:【「スパイク!」経営】

   新市場創造のためのロードマップ戦略

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   |野口吉昭/編 HRインスティテュート/著
   |PHP研究所|2007年05月
   |ISBN:4569692222|1,500円|253P
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<本のひらめき>

戦略論、マネジメント論、ロジカルシンキング・・・など、欧米の狩猟系アン
グロサクソンの人たちが考え出したコンセプトを、東洋的な深みをもたせ、か
つ分り易い言葉で伝えてくれるのが、HRインスティチュートの本だ。

今回も、野口さんほかHRIの人たちが、ロードマップ戦略について、面白ろ
く語り起してくれている。

まず、スパイク!とは何か・・・

それは、市場の風向きをいち早く感じとり、新市場や新たな顧客を創造する企
業経営のあり方である。企業戦略である。

それには仕掛ける戦略(勝つ戦略)と仕組む戦略(負けない戦略)が必要だと
いう。前者がポーターの戦略論なら、後者は、自己進化のバーニー戦略論であ
る。そして、これらの融合の中で、点→線→面の展開をロードマップにしてす
すめる企業こそが、強いのだという。

市場にどんなスパイク(点)を打つか、そしてそれを線に、面に展開するか。
そういうロードマップ戦略を進めてきた企業の事例がいっぱい登場する。ホン
ダ、グーグル、花王、Soup Stock Tokyo、オイシックスなど
様々な事例から、なるほど、あそこはそういう戦略があったんだぁ!と納得で
きる。

たくさんの企業事例が、とてもビビッドで面白い。


<僕の思いつき>

スパイク経営の事例で登場するホンダの藤澤武夫の言葉がいかしてる。

 三歩先を読み、二歩先を語り、一歩先を照らす。

ホンダの事例がよく登場する。野口さんはホンダがとても好きだ。

 ホンダでは「ありたい姿」という言葉がよく使われる。「あるべき姿」では
 ないところが、ホンダらしい。

MixyとGREEというふたつのSNSは、同じような時に立ち上がったが
二年ほど後、Misyは660万人、GREEは40万人。その違いは、どう
やら最初のスパイクの打ち方に違いがあったようだ。

 Mixy=同じ趣味、興味を持った人とつながろう
 GREE=友達とのつながりをよりよいものにしていこう

最初の定義の仕方で大きく分かれたらしい。趣味人がターゲットか、広く一般
がターゲットが、その違いだ。ふむー。

ディープ&フォーカス、スパイク!、ノウハゥ・ドゥハウ・・・など、独自の
言葉を生み出してきたHRインスティチュート。言葉のスパイクも味がある。

僕らも、言葉にちょっとコンシャスになってみようか・・・。


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<オススメ度>

   ★★★★★+点の打ち所

<読んで欲しい方>

   ・企業を常に革新的に進化させたい方
   ・社員がスパークしながら企業をスパイクさせたい方
   ・壁を乗り越えたい会社の方

Posted by webook at 2007年06月05日 15:14