2003年08月17日

■養老孟司の〈逆さメガネ〉(養老孟司)

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養老孟司の〈逆さメガネ〉

著者:養老孟司
出版社:PHP研究所|発行年月:2003年 08月 |ISBN:4569630839|205P|680円

常識だと思っていても、実はそれは逆さメガネでみていることかもしれない。
面白い喩えがある。
著者の養老さんが「形を読む」の中で書いたことだが、人間の骨で男女が一番異なるのはどこかという話だ。きっと誰しも骨盤だという。あたりである。そしてその理由は、女性がお産に適するようにできているから骨盤が大きいのだと・・・。しかし・・・人類はお産で生まれてきたのであり、先祖代々誰もがお産で生まれてきた。男はお産をしないで住むから、骨盤が変わった。いってみりゃ男の骨盤が「変な骨盤」なのだ。生物学をちょっと勉強すれば哺乳類ではメスの形が基本だと分かるという。

雄を去勢すればメスの形に近づくらしい。・・・こ、これは竹本久美子女子の話と同じだ。
男社会が続いてきたからこんな逆さメガネを誰もがかけているのだ。

本書は、社会の都市化にともなって多くの逆さメガネが蔓延した様を切り取っている。
なかなか面白いメガネ考察だ。
だた、バカの壁ほどは面白くないですな。

Posted by webook at 2003年08月17日 09:54