2004年01月19日

■あなたの話はなぜ「通じない」のか(山田ズーニー)

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  納得 = (論理+共感)x 信頼

あなたの話はなぜ「通じない」のか

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   |著者:山田ズーニー
   |筑摩書房|2003年 10月
   |ISBN:4480877533|1,400円|
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 「感動とは感じて動くと書くんだなぁ」とは、故・相田みつをの言葉。

 いつも感動や共感を感じるコミュニケーションができたら、そんなうれし
 いことはないが、どちらかといえば「通じない」ことが多い。
 言いたいことが通じない・・・そんな焦りや怒りや落胆が、日常には結構
 ごろごろしている。ビジネスでもプライベートでも。

 本書は、伝えたいことがどうしたら相手の心にとどくか・・それを、ロジ
 ックと心理の両面からひもといた本だ。僕は、とっても心開かれるものが
 あった! うん、感じたねぇ。

 話が通じるためには、ロジカルな展開、論理力が必要だ・・といえば誰も
 反論する人はいない。しかし、それだけでは通じないのが人間の面白いと
 ころだ。感情というやっかいなものをもってるから、
  * 誰が(何のメディアが)言ったかで、伝わり方が変わるし
  * どんな目線で(見下ろす、同等・・)で、感じ方が変わるし
  * 普段からどういう関係にあるかで、受け取り方も変わる
 てなことになる。

 世の中、誰がいったかでずいぶん聞え方が違う例えにこんなのがある。
   ついに宇宙とコンタクト(日経新聞)
   ついに宇宙とコンタクト(東京スポーツ)
 では、ぜんぜん違った感じをうける。人の会話でも、信頼の置ける人の話
 だったら、多少舌足らずでも通じる。著者はこれを「メディア力」と呼ぶ。
 どれだけ自分の存在が信頼されているかで、その力は異なる。

 話を通じさせるポイントが5つあるという。
   1)メディア力を上げる。(信頼関係を築く)
   2)相手にとっての意味を考える。← 最近僕はこれが大切だと思う。
   3)自分の言いたいことをはっきりさせる。(ロジック)
   4)意見の理由を説明する。(理由が大切)
   5)どんな気持ちで言うか(自分の根っこの思いにうそをつかない)

 僕がこの本を読んで、あぁって思ったのは、上記の2)=相手は何に一番
 感じるかという点だ。つねに相手の気持ちや立場を考えるのは大切。だけ
 ど難しい。
 もう一つは、目線。どういう目線でものを言うかは、相手の心に「反発」
 を生むか「共感」を生むかを分ける。うーん、要注意だ。

 僕はこの本を図書館で借りて読んだ。そして、読んだ後にネットオーダー
 をかけた。そのくらい、おすすめである。

 (アルピニスト野口さんの亜細亜大一芸入試のエピソードはよかったねぇ)

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   ★★★★★+メディア力

 
   ・話が通じないってお悩みの方
   ・共感の輪を広げたいという方
   ・なくした信頼をを取り戻したい方

Posted by webook at 2004年01月19日 08:28