2005年12月13日

リコー流「売れる社員」の現場力 ~ 神戸健二 + 人生は数式

現場は常にファイアーだ。

書籍情報

リコー流「売れる社員」の現場力
神戸 健二
PHP研究所 (2005/12/02)

本のひらめき

リコーという会社の現場ではどんなことが行われているのか。優良企業には、それなりのワケがある。

リコーや子会社の事業再建を実践してきた著者が、実体験や経営者の言葉などをまじえながら、現場力のヒミツを語った本である。

現社長(桜井正光氏)は、行動の大切さを「ファイアー文化」と表現する。ファイアー(引き金を引く)文化とは、こういうことだ。

 仮説に基づき、まず行動する。行動した結果、なんらかの問題・課題が でてくる。その問題・課題に対して行動を修正し、再度トライしていく。

そんな考え方らしい。さらに、「行動すること」と「止めること」もセットにしているところが素晴しいところ。

ヤマト運輸の小倉昌男氏のことばも紹介されている。

 「私は、経営は理論だと思っている。考えて、考えて、考え抜く。でも
  わからないことがある。その場合は、やってみることである。やって
  みればわかる。やらなければわからない。これは私の信条である。」

というもの。リコーもヤマトも、「考える」と「やってみる」がワンセット。

いくつかのエピソードの最後に『リコースキル』という非常に短いフレーズがある。これが実に小気味いい。例えば

 言葉力を善用せよ。
 早くかかれば速くすむ。
 耳をたてればカドはたたない。
 知恵は出しつづけることで増してくる。
 「指示通りに」はベストではない。
 上に立ったら退路を絶て。
 儲かると儲けるの大差を知ろう。
 
などなど、短いフレーズに深い真実がこめられている。


僕の思いつき

著者は、子会社の社長時代から「これからの企業はどんどん発信すべきだ」と叫んできたという。そして、さらに「自分のよさ、強さを発信する時代になります」ともいう。

企業も個人も同じ。

「よいこと」を出すことで、さらにまたよいことが舞い込んでくる。
どうやら、よのなかはそういうふうにできているらしい・・・。

よいことには、ありがとう、うれしい、たのしい、感動、感謝、感激・・などが含まれている。そういう仲間がいたら、人生楽しいねー。



オススメ度

★★★★+感謝の気持ち

読んで欲しい方

・現場の達人になりたい方
・仲間の力に興味ある方
・現場力にこだわりのある方

Posted by webook at 2005年12月13日 11:36 | TrackBack