2006年04月26日

お払い箱のビジネスモデル ~ 小屋知幸 + BSC

げげ、お払い箱?

書籍情報

お払い箱のビジネスモデル
小屋 知幸
洋泉社 (2006/04)


本のひらめき

ビジネスモデルと呼ぶのにふさわしい事例としてどんな企業や事業を思いうかべるだろう・・・。宅急便、アスクル、100円ショップ、コンビニ、回転寿司、ネット証券・・・私たちの身の回りには、けっこうすごい!ビジネスモデルがころがっている。これらの革新型モデルの特徴は「消費者の潜在ニーズの顕在化」である。

これらを成功に導いた秘密は、2つ。
 1)マーケティングシステムの革新
 2)オペレーティングシステムの革新
である。前者は顧客価値の創造ともいう。あったらいいよね、こういうの、そういえばどうして今までなかったんだろう・・というツボにはまることだ。後者は、製品・サービスを効率的に提供するための仕組みだ。製造、流通、情報などいろんなものがある。

新たなビジネスモデルの登場は市場構造の変化ともいえる。これを加速させる要因は3つあるという。
 第一は、技術革新。ITだ。
 第二は、規制緩和。人為的に縛られていた(守られていた)市場の開放。
 第三は、グローバル化。市場に国境はない。

こうしたよのなかの動きは、変化が早い。ジェイカレッジにご登壇いただいた木村政雄さんの言葉でいえば「賞味期限」がすぐくるのだ。お払い箱になる前に賞味期限を延ばす工夫か、あらたな賞味を探す必要がある。

本書では、20世紀型ビジネスモデルから21世紀型モデルへの変遷を様々な分野で分析している。携帯電話、放送、広告、コンビニ、総合スーパー、外食、人材などだ。

一番興味深かったのはコンビニや外食。普段の生活と密着して身近に感じるからか、とても面白かった。

成功モデルも永久に不滅です・・というわけにはいかない。変化がいる。


僕の思いつき

自分がいる業態のビジネスモデルを研究してみよう。いつか、経営層や外部で講師ができるように。

価格競争に陥るのは、マーケティングにしてもオペレーションにしてもマネするという同質化競争がすぐに起こるからだ。

そこで、今までにない業態、今までなかった新規市場を開拓するのがいい。ブルーオーシャン戦略である。人の分をぶんどって勝ちぐみになるのではなく荒野を切り開き、みんなおいでよ・・というフロンティアビジネスだ。そして、そこではダントツ一番になる。

リッツカールトンの感動創出モデルは、かなりの情報が開示されているし、マネしようと思えばマネできる。しかし、なかなか到達できないものがある。そこに経営の志と情熱、そしてコツコツと続ける継続の力があるか、ないか、それが問われるようだ。

ビジネスモデルを考えて、実現してみたいものだねぇ。



オススメ度

★★★★☆+お払い箱になる前に

読んで欲しい方

・新しい事業を始めたいと考えてる方
・ビジネスモデルに興味ある方
・会社を元気にしたい方

Posted by webook at 2006年04月26日 16:25 | TrackBack