2006年04月30日

奇跡の経営 ~ リカルド・セムラー + ビジネスプランコンテスト

奇跡を僕らも試してみたいね。

書籍情報

奇跡の経営 一週間毎日が週末発想のススメ
リカルド・セムラー 岩元 貴久
総合法令出版 (2006/01/24)

本のひらめき

セムコ社という超優良企業がある。ブラジル、サンパウロを本社にする複合企業だ。(ちなみにセコムではない:笑)世界中に従業員3000名がおり、製造業、ハイテク、ソフトウエア、サービスと様々な事業をやっている。212M$の売り上げ規模である。ビジネススクールのケーススタディにも使われているという。  
http://semco.locaweb.com.br/

この会社はとんでもなく不思議な会社である。もう、ぶっとんでいるといったほうがいい。

 ! 組織階層がなく、公式の組織図がない。
 ! 人事部がない。
 ! 雇用契約書、職務記述書がない、
 ! 誰も経費やレポートの承認をする人はいない。
 ! ミッションステートメント、ゴールなどの記述もない
 ! 企業戦略、短期計画、長期計画もない。

ここまでくると、おいおい、なんじゃそれ!?である。それでもすばらしい業績と社会の尊敬を集めているのには理由がある。

 第一に、コントロール(管理)の放棄である。だから、人事部も組織権限の
 規定もないのだ。社員を信じ、大人として扱う。

 そして、アメト鞭をベースにした管理ではなく、大人として尊敬される社員
 が主体的に様々なものを決めていく。

 全てをオープンにする。情報を隠すことで権限を機能させることはない。

『信頼の場』による企業文化の醸成といえばいいだろうか。かなり、これまでの常識をゆるがせる内容だ。

一週間毎日が週末発想・・というのは、こういうことだ。土日だけ個人の自由な時間を取り戻せるという発想から、平日でも個人の時間を大切にする時間の使い方ができるというものだ。水曜日にワールドカップがあるのなら、職場の仲間と相談して、午前中は家でTVをみてから出社しようというような自由と社員の裁量があるという。いいねー。

ただし、勝手になんでもやってるわけではない。会社の基本的な条件がある。
  高度な技術を追うするもの
  常に最高の製品やサービスを提供する
  市場でユニークな存在価値を持つ
である。

本書で印象的な言葉は:

 人は、ちゃんと理由をもって、働きます。
 字部の仕事の内容を、自由に決めることができるのです。

うーむ、これはブラジルにも行かねば・・・

この本のオフィシャルサイトはこちら:
   http://www.7dwkend.com/


僕の思いつき

あなたはいったいどこの惑星から来たのか?
これは、著者セムラー氏が講演のQAで受けた質問だ。これは爆笑を大うけをとったらしい。この質問、いつか使ってみよう。

セムコ社は、スコアカードをつかっているという。バランススコアカードに近いものだろうか。確かめてみたい。

それにしても、このセムコ社というのは、いったいどんな会社なのか、もっと探検してみたくなった。海外にいったら見学したい企業をリストアップしておくのも悪くない。そういうチャンスが思わぬときにやってくるから。

どれどれ・・アポイントでもいれておくとしよう。



オススメ度

★★★★★+管理の放棄!

読んで欲しい方

・仕事を楽しくしたいと考えてる方
・管理しない会社に興味ある方
・仕事の報酬について考えてみたい方

Posted by webook at 2006年04月30日 12:00 | TrackBack