2006年06月14日

ちょっとアホ!理論 ~ 出路雅明 + 生茶(5月2日)

アホ!が世界を救う!?

書籍情報


本のひらめき

アホちゃうか!。これは関西言語圏で使われるびみょうな言葉である。
ほんまもんのアホは、どうも仕方がないのだが、ちょっとアホは、なにやら
とても面白いことが起きるらしい。

古着屋ショップのすばらしいアホ物語について書かれたこの本は、僕の感性
をビビビっと異常なまでに刺激してくれた。

たった1台のワゴンから始めて、若者向けのカジュアルショップを展開し、
7年で年商35億円にしたやる気満々の青年がいた。しかし、燃尽症候群に
陥り、創業者の著者は「隠居じじい」のようになってしまう。なんとかしよ
うと「中期計画」「社員教育」「マーケティング理論」「人事考課システム
」「顧客管理システム」などいろんなものを導入して挽回を図るが、すべて
が裏目。倒産の危機、家族の病気、自分も胃潰瘍・・・と弱り目に祟り目。

そんな折、ふと心の中でおきた開き直り。別に殺されるわけじゃないし、ど
っちみちやるんだったら“楽しくやろう!”という希望の光を見出す。
すべての判断基準を
  ▼ 正しいか、正しくないか/良いか悪いか/すべきか?しないべきか?
ではなく
  ▽ 楽しいか、楽しくないか?
という実にシンプルなものに切り替えてしまった。常識人を抜け、ちょっと
アホになったのである。さぁ、ここからが快進撃。この模様は、本書で十分
堪能していただくとして、サワリを少しだけ。たとえば・・・

従来の中期経営計画発表会なんてお堅くてつまらないのはやめて、「やった
るで総会」を開く。そこでは、ちょっとアホ!な面白い目標を宣言する。
また、経営理念もよくあるまじめーでかたーいものはやめて、「元気に、明
るく、ちょっとアホ」なんて言葉がならぶ楽しいものに変えてしまった。
ヒュマンフォーラム新聞で、「ちょっとアホ」の楽しさを伝え、楽学塾とい
う社内研修の場で創業者(著者)の「ちょっとアホ」を生で伝える。
なんてことをしながら、社員がとことん楽しみ、お客様もまきこんで面白ろ
がってしまうノリを爆発させていった。 http://www.humanforum.co.jp/

もう、ほとんとMosoのノリである。読んでいても楽しくて仕方がないよ
うな雰囲気が伝わってくる。(いーなぁ、こんな会社!)

働くとは何か、会社はどうあったらいいのか・・なんて考え始めた方、ぜひ
この本から「ちょいアホ」のエキスと、Mosoの楽しさをもらっちゃおう。 

ジェイカレッジ初の「ちょっとアホ」講演、決定! イェーイ!


僕の思いつき

競争優位になるために「差別化」したい・・そんな企業は多い。やれ最新のIT
技術を入れて、斬新で超オリジナルな商品開発をして・・・と、まじめなコン
サルタントなら数字や分析グラフを駆使してそう言うに違いない。

それは正しい。しかし、面白いか?それ? という疑問が、本書のイチバンの
メッセージだ。社員が面白く、楽しく、そしてお客さんもいっしょに喜んでく
れるような、そんな製品やサービス。それは、楽しい仕事やわくわくして働く
社員からしか生まれない。

ちょっとアホ、にならないとそれはできないのだ。そう、Mosoである。
本書の最後に出路さんのロールスロイス物語がある。「もう完全に“ちょっと
アホ!”の妄想です」とあった。うしうし。Moso!Moso!

Moso製作所株式会社構想に取り入れたい楽しいしかけがいっぱいあるねぇ。



オススメ度

★★★★★+ちょっとアホ!のすすめ

読んで欲しい方

・仕事を楽しくしたいと考えてる方
・ちょいアホに興味ある方
・仲間と楽しく仕事したい方

Posted by webook at 2006年06月14日 20:41 | TrackBack