2006年09月20日

フラット化する世界 上 ~ トーマス・フリードマン + Jカレ(川西さん)

   地球は平らになっちまったか・・・

書籍情報

フラット化する世界(上)
トーマス・フリードマン 伏見 威蕃
日本経済新聞社 (2006/05/25)
   

本のひらめき

世界がフラットになる。と聞けば、どんなイメージをするだろうか。

コロンブスは、大航海の末、地球が丸いことを証明してみせた。やがてこの星にすむ人間達は、洋の東西をかけめぐり、経済を発展させ、国の覇権を争い、さまざまな悲喜劇を演じてきた。

地球は丸い!という発見の後、様々な歴史を経て、この星は今度はフラット化しているのだという。フラット化とは、新しいネットワーク技術の出現で、地球上のどこにいても共同作業が可能になり、企業も個人もグローバルなつながりと活動ができるようになってきたということだ。

Google、UPS、ウォルマート・・・新しいビジネスモデルは、企業の仕組みや個人の働き方を大きく変えてきた。これらの大きな変化について、広範な取材と著者独自の洞察で、変化の深層を炙り出している。

2005年には、アメリカの所得税申告のうち40万件がインドで処理されたという。アウトソーシングというやつだ。中国大連には、日本語を話す中国人のコールセンターがある。低コストエアラインのジェットブルー(米)は、予約システムを地方の主婦にホームソーシングしている。

情報は、ありとあらゆるものが手に入り(そうだし)、モノだってUPSやFedexなどで世界中に送れる。モノの製造もサプライチェーンが世界中に張り巡らされている。こうなると、まさに世界はフラット化しているというのもうなずける。

フラットといっても、貧富の差がなくなるわけではない。それぞれの状況に応じて経済活動に参加できるという意味だ。

こういう状況を著者は

  世界が、
  付加価値を生み出すための“垂直な指揮・統制システム”から
  バリューが自然と生まれる“水平な接続・共同作業システム”に移行した

と表現している。

これらの大きな変化の裏には10の要因があるという。ベルリンの壁の崩壊に象徴されるように人々がより繋がりやすくなったこと、インターンネットの普及でつながりっぱなしの海の世界になったこと、共同作業を可能にする新しいソフトの出現・・・などなど。

今、私達がいる世界がどんな流れの中にいるのかを、視点をぐんと引いて眺められる面白さがある。

下巻は、フラット化する現状をアメリカ、途上国、企業などについて解説されている・・・。


僕の思いつき

グローバリゼーションという言葉があった。世界が繋がる様を表現したものだ。本書では、それをさらに、それを3つに分ける。

まず、コロンブスが航海に乗りだした15世紀から18世紀ころの時代。これをグローバリゼーション1.0と呼ぶ。世界のサイズをLからMに縮めた時代で、国家と腕力(汽力)の時代。次は19世紀から2000年までの間。市場と労働力がグローバル化した時代だという。ローバリゼーション2.0。世界をMからSへと縮めた。輸送コスト、通信コストの軽減が原動力になった。そして、グローバリゼーション3.0は、2000年前後の話。世界をSからさらに縮め、そして競技場を平坦(フラット)に均(なら)したのだという。

グローバリゼーション1.0は、国がグローバルに、2.0では、企業がグローバルに、3.0では個人がグローバル化するという。先進国だけでなく、BRICSのような発展中の国の人もゲームに直接参加できるようになった・・ということだ。

Web2.0という表現以来、ものごとの変化をバージョンで表現するのが流行っている。自分のいる企業も今、1.0なのか、2.0なのか、時代を区切って考えてみてもいいねー。Moso事業部について言えば、Moso-0.5ってところかな。笑

この本は、あるガイジンの方にもらったもの。日本語を読めないのにとうやってみつけたの?・・・と聞いたら、原書を読んで感銘をうけ、邦訳書を国内の本屋さんで探してくれたという。エライ!&感謝!



オススメ度

★★★★★+コネクト&コラボレーション

読んで欲しい方

・世界を鳥瞰したい方
・冷静にものを見るのがすきな方
・よりよい世界をつくりたい方

Posted by webook at 2006年09月20日 17:00 | TrackBack