2011年03月30日

マグロ船仕事術 ~ 齊藤正明 + MacBookCafe-4の模様


   船長から学ぶ・・・仕事の心得

書籍情報


この本のツボは?

メーカーの研究者だった著者は、ワンマン上司の命令で、なぜかマグロ船に乗
せられるハメになる。荒れる海、狭い船内、過酷な職場。ところが、なぜか、
漁師たちは毎日楽しそうに、お互いに助け合って働いていたという。
 
本書は、マグロ船に乗せられた著者が、過激な体験の中で学んだことを私たち
のビジネスに活かせるエッセンスとして解説した本である。

何か月もの間、わずかな自由空間しかない極限ともいえるマグロ船の中で、繰
り広げられる人間模様。そこには、私たちが失いかけた大事なものがたくさん
あったようだ。

 「仕事ができる船長は、船員から尊敬されない」

まことに矛盾に満ちたこのフレーズ。一見おかしいように思えるが、まことに
組織の人間力学を言い表した見事な表現である。なぜか。

「船長は何でもできて、みんなから尊敬される人じゃないとやっていけないの
では?」たずねた著者に、荒くれ船長は答える。

 マグロ船では、すごいことができるやつは尊敬されんのぞ!

 自分(船長)ができすぎると、普通の人やらの気持ちが分らねぇじゃねぇか。
 それでつい「なんでこんなこともできんのか、このバカ!」ちゅーてどなる
 けぇ、みんな嫌々働くようになる。

 船長になるためには、できるようになることは大事じゃ、無能じゃ困るけぇ
 の。でもそれ以上に大事なことがあるんど。

 それは、うまくできる子がいたら、「うめぇのぉ」と素直にほめたり、認め
 たりしてやることど。

畏れられるより、好かれ信頼されてこそ、生死をともにする仲間は、仕事がで
きるということだ。

また、注意するときはサンドイッチでというのも共感できる。
「褒める+注意する+褒める」という構造で注意するのである。たとえば
こんな感じ・・。

 おまえは、船に酔うちょっても、降りたいって困らせないところが偉い。
 でも、漁具を直したら(かたづけたら)早う戻れ、みんな心配するけぇの。
 酔うてもなんとかしようと頑張るところに、みんなは元気づけられてるぞ。

そのほか:
・部下の発言には、とりあえず「なるほど」と答えよう。
・多くの人や部署とオープンに話し合う習慣をつけよう。
・部下のどこが成長したかを知り、具体的に伝えてあげることが大事。
・叱るときには「期待していた部分」を強調して伝えよう。

など、マグロ船という特殊な仕事場を知るとともに、私たちの仕事にも生かせ
るたくさんのヒントがもらえる。ドキドキしながら読める一冊。

おすすめ度は?

   ★★★★★+マグロ船

知りたい?

   ・船は不便だからエエ?
   ・船長が前向きだと船は沈没する?
   ・迷ったときにはサイコロをふれ?


■■今日のおまけ:( MacBookCafe-4 楽しかったですね )

 29日に、MacBookCafe-4 がありました。またまた素敵な本と、素敵な
 仲間の出会いの場になりました。
 今回は、東日本震災のチャリティイベントとなり、義援金をHOPE100
 を通じて寄付することにしました。
 また、支援のためにぼくたちができることのMoso会議もやりました。
 いい気に包まれた時間でしたね。

http://macbookcafe.jimdo.com/
http://macbookcafe.jimdo.com/%E6%9C%AC/

 ご参加ありがとうございました。来月もまた。4/22, 23 どちらかで。

Posted by webook at 2011年03月30日 12:31 | TrackBack
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