2011年08月16日

英語を学ぶのは40歳からがいい ~ 菊間ひろみ + 伝説の8日間

ちょっと勇気がわいてくる・・・

書籍情報

この本のツボは?

  この頃、多くの企業で、写真に英語の力をつけさせる取組が増えてきた。グ ローバル人材の育成ということだ。昇進にもTOEIC点数が必須になった り、若いうちから海外派遣が必須になったりと、どんどん英語がハバを利か せる時代になってきた。

英語ができたって、仕事ができなきゃ仕方なかろう・・・とウソぶいても、
どうやらこの流れには、抗しきれないものがある。

中年にさしかかったビジネスパーソンも、重い腰を上げざるを得ない・・そ
んな状況もあるはずだ。

そこで、そんな方にぜひお勧めしたいのが今日の本。
40歳からでもいい、ではなく
40歳からがいい!、とある。(いいねぇ)

その理由は、

 ・英語を身につけたいという切実な思いがあること
 ・積み重ねてきた経験と知識があること

この二つが、英語習得の上で非常に役立つからだという。
確かに、ビジネスパーソンが話題にしたい内容は、ありきたりのフレーズで
はなく、「日本はどうして、総理大臣がしょっちゅう変わるのか?」だった
り、「根回しって何?」だったりするわけだから、そういう社会経験がベー
スとして語学習得にも役にたつ。

著者は、米国留学後、大手企業で英語研修を担当したり、TOEIC教材の
開発をしたりしてきた方で、そんな著者ならではの洞察が素敵である。

では、いかに上達するか。その方法は「3つの習慣」だという。

 1.音読をする
 2.多読をする
 3.英語表現を覚える

音読をするといい・・というのはよく聞く話だが、著者はその理由をこう述
べている。

  人には「発音ができる音は聞き取れるようになる」という言語脳力が
  備わっているから。

これは、僕も深く共感できる。言葉をマネるということの本質がそこにある
ような気がするからだ。
著者は、「聞き流すだけで英語が・・・」という宣伝の教材に対し、“それ
は、はっきりいってありえない”という。(僕も、そんな気がするなぁ)

さらに、リスニング力は、音読によって飛躍的に伸びるという。

本書では、こうしたナゼと、どうやったら・・が具体的に書かれており、一
度くじけた人や、改めて英語に取り組まねば・・という人に大いなる勇気と
希望を与えてくれるだろうj。

「英語を始めるのは40歳からがいいのです!」というメッセージを朗報と
して受け取れた人は、超ラッキー!(笑)

英語と悪戦苦闘(?)のビジネスパーソンにお勧め。

おすすめ度は?

   ★★★★★+40歳から

知りたい?

   ・多読をするにはコツがある? P89
   ・9割の日本人が理解していない未来形? P146
   ・日本人が頻繁に使う不自然な英語? P169

■■今日のおまけ:( 伝説の8日間)

 つるちゃんが進めている伝説のホテル。すでに1800人以上の株主ファン
 がいる。もし、あなたも【伝説の一員】にとお考えなら、お早目に。
 いよいよ残りが少なくなってきました。
 ホテルにお名前が刻まれる方、あと約400名で〆切です!
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 さて、つるちゃん的には1回限りのつもりだったという
 「人生をシフトさせる伝説の8日間」が復活します。
 あまりの大好評につき、第2期生を募集することになったのです。

 ぜひ、第一期生のコメントを読んでみて下さい。
 あなたの想像を遥かに超えたシフトに、驚かれるかもしれません。
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 ↓お申込みは、こちら!
  8月31日までお申し込みの方には、超早割特典がついています!
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 ちなみに、僕も思い切って参加しちゃうかも・・・わぁー、えらいこっちゃ。
 一緒に行きませんか? 伝説の8日間の旅に。


Posted by webook at 09:33 | Comments (0) | TrackBack

2011年08月15日

成功者と成幸者 ~ 上村光弼 + 素晴らしき哉、人生!


肩の力をすっと抜き、心の芯を温めてくれる

書籍情報

成功者と成幸者
成功者と成幸者
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上村光弼
PHP研究所
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この本のツボは?

 
この本は、ひそかに尊敬する加藤史子さんに教えてもらった。
人生の機微を、生き方の見本を、幸せの本質を・・・教えてくれる素敵な本。
おさるさんの絵で成功者と成幸者の対比が描かれ、優しく語りかけてくれる。

成功者と成幸者。一字違いなのに、中身は大きく異なる。

成功者は、競い合い、奪い合い、利己主義的に生きる人。これまでそれが普
通と思われてきた(心の中はそう思わないけど、そう思わされて来た)世界
観である。
一方、成幸者とは、与えあい、分かち合い、感謝する存在である。

本書は、成功者と成幸者の違いを、対比する表現で浮かび上がらせ、うん、
そうだね~と深い納得を感じさせてくれる大人の絵本だ。

生き方編とビジネス編に分かれている。

生き方編より

  成功者は、得ることに興味があり、
  成幸者は、与えることに興味がある。

  成功者は、お金がたくさんあると幸せで、
  成幸者は、友達がたくさんいると幸せ。

  成功者は、価値観の違いに苛立ち、
  成幸者は、価値観の違いを楽しむ。


ビジネス編では

  成功者は、人を修正することが教育と考え、
  成幸者は、個性を伸ばすことが教育と考える。

  成功者は、目標を掲げ、
  成幸者は、ミッションを掲げる。

  成功者は、手つかずの自然を見ると開発したがり、
  成幸者は、保護したがる。

など、うんうん・・と頷きたくなるフレーズが心地よい。
普段なんとなく感じていたことが、そうそう!というクリアなイメージに
変わる瞬間がなんともいえない。

そうだね、成幸者を目指そう。

おすすめ度は?

   ★★★★★+成幸者

知りたい?

   ・人を型にはめたがるのが成功者で、成幸者は・・?
   ・成功者は、失敗した人を叱り、成幸者は・・?
   ・成功者は、自分のお陰と思い、成幸者は・・?


■■今日のおまけ:( 素晴らしき哉、人生! )

 ひさしぶりにDVDで映画をみた。「素晴らしき哉、人生!」という1946年 
 のモノクロ作品だ。
 ロスに赴任する直前に、ナレッジサインの吉岡英幸さんにプレゼントして
 いただいたもの。何度もみて、何度も涙が流れ、そして励まされた。

 久々に見て、また感動。舞台は、クリスマスのシーズンなのに、この映画は
 お盆の時期に見るといいなと思った。なぜかというと、自分という存在が
 たくさんの人との関わりと、その人たちのお陰だということを
 思い起こさせてくれるからだ。

 主人公が事業に行き詰まり自殺しようとする時、天使の見習がやってくる。
 そして、見習天使は、主人公がいない世界を見せてあげる・・・・。

 もし、自分が存在しなかったら・・・、そんなことを想像すると、一瞬に
 して、自分がここにいることの有難さがわかる。

 妻もいない。子供もいない。このメルマガもない。ジェイカレッジもない。
 本を語り合うこともない。・・・なんだか、急にすべてのことがいとおしく
 なってくる。

 とってもお勧めの映画です。

 しかも、この映画で描かれているビジネスが、貧しい人たちへの住宅金融
 というソーシャルなビジネスなのです。お金儲けだけが生甲斐の権力者と
 人々を幸せにすることを目指す主人公との対比は、今日紹介した本の構図
 と同じ。

 ちょっとネタばれだけど、最後に人々が恩返しにきて窮地を救ってくれる
 場面は、グっときて、とっても素敵です。

 もし、あなたのやっていることが、世の中をよきものにする仕事なら、
 どんなに苦しいことがあっても迷わずに進みなさい・・・そんな勇気を
 くれるでしょう。

 DVDが500円足らずって、安くない? 笑

 → http://amzn.to/ngUjhN


Posted by webook at 09:38 | Comments (0) | TrackBack

2011年08月04日

下町ロケット ~ 池井戸 潤 + 違和感という第六感

その部品がなければ、ロケットは飛ばないんだ。

書籍情報

下町ロケット
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池井戸 潤
小学館
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この本のツボは?

直木賞受賞で、にわかに注目されている作品。とってもハラハラ・ドキドキの
ビジネス小説だ。中小企業と銀行の関係、大企業と中小企業のパワーバランス
など、世間によくある不条理な世界を横糸に配し、働く意味や中小企業の誇り
などを縦糸にして、読み応えのある物語が展開する。

ちょっと前に日本が高揚した「はやぶさ」の偉業も記憶に新しい。だから、こ
の小説は、そんな日本の宇宙開発を頭の片隅に置きながら興味深く読める。

登場するおもな人物は、

 佃航平:主人公。宇宙科学開発機構で水素エンジンの開発を担うが、打上げ
     失敗に終わる。事情があって家業の中小企業の社長となる。エンジ
     ン部品を製造する企業だ。しかし、納品先から一方的に取引を打ち
     切りにされたり、競合から特許訴訟をしかけられたりする。
     おまけに、銀行からは、雨降りに傘を取り上げられる仕打ちも・・。

 殿村直弘:佃の会社に銀行から派遣された財務担当。遠慮しつつ、窮地の中
     敢然と佃を支える人になっていく。

 さらに、銀行マン、弁護士、ライバル企業や大手重工など
  
強引な手法で中小企業をねじ伏せてきたナカシマ工業との特許戦争や、大企業
の中でどろどろと渦巻く陰謀に翻弄されたり・・など、先の展開を早く知りた
くなるストーリーは、思わず時間を忘れさせてくれる。

後半は、コア技術の特許だけを頼りに、巨大企業の帝国重工と戦う中小企業の
姿が描かれる。ロケット開発の中心を担う帝国重工は、コア技術のエンジン・
バルブの特許で、あろうことか中小企業の佃製作所に先を越されてしまったの
である。中小企業を見下す帝国重工は、あの手この手で佃製作所に圧力をかけ
てくる。

帝国重工の富岡、佃製作所のメインバンクだった白水銀行の柳井など、悪役陣
の活躍(?)のほか、佃製作所の若手の内部反乱や娘との不調和など、内憂外
患は、佃社長を深い葛藤の闇に放り込んでいく。

そんな中で、佃の仕事にかける情熱や夢、そして、ほんとうに大事なことが、
ぎりぎりのところで救われる展開は爽快だ。

小さな中小企業の技術(エンジンのバルブ)が、宇宙開発の根幹を担うという
ちょっと痛快な物語は、閉塞感漂う日本の中小企業を大いに元気づけてくれる。
同時に、真摯に働く人たちへの一服の清涼剤にもなるのではないだろうか。

実は、池井戸さん、僕の実家の近くの人。で、それがなにか?って言われそう
だけど(笑)いいことがあると、いろいろかこつけて近づきたくなる気持ちが
よくわかる。ともあれ、直木賞受賞は、なんだかうれしい。
ドラマ化も決定(8月21日~)

ドキドキして読めるビジネス小説、夏の夜にぜひ!

おすすめ度は?

   ★★★★★+リフト・オフ!

知りたい?

   ・特許訴訟の舞台裏
   ・銀行マンの矜持
   ・技術者の誇り


■■今日のおまけ:( 違和感という第六感 )

 時々、違和感を覚えることはないだろうか。
 ニュースでも、人が言った言葉でも、あるいは自分の判断でも・・・。
 それってもっともらしいけど、なんか違う・・そんな感覚。

 原発再開のやらせメールも、多くの人がひどい話だ・・・といいつつ、
 一方で、多くのビジネスマンは、なんだか似たようなことは会内で
 ちょくちょくあるな~と感じていた人は多いのではないだろうか。
 ケシカランと声高にいうと、それが自分にも帰ってくるような微妙な感覚。
 
 開店時に行列ができるようにお金でサクラを集めるのも、いわばやらせで
 ある。
 選挙で、○○さんを応援しようと企業などが組織表を動かすのも見方を
 変えれば、やらせの一種。
 株主総会に社員株主がいっぱい参加して、異議な~し!なんて叫ぶのも
 やらせの一種。
 マスコミだってそうだ。報道したい方向性にそったものだけ抽出するのは、
 ある意味で情報の操作である。マスコミ上層部の圧力で、ニュースの伝え方
 が変わる・・・なんていうやらせもきっとあるはず。
 
 こうなると「やらせ」と「まとも」の違いは、対象によるのか、やりかたに
 よるのか、程度によるのか、状況によるのか、タイミングにもよるのか・・。
 結構、微妙な問題に見えてくる。人はどこで、反応の過敏性を切り分けて
 いるのだろうか。

 もし、原発再開問題で、反対派の人が、「みんなで反対メールをいっぱい出
 そう」と運動して、NOの結論がでていたら、私達はどう思ったのか・・・。

 どうやら、やらせの背景にあるパワーバランスが重要そうだ。
 権力と金力のある人が何かを操作した結果、ある結論が導かれるとそれを
 やらせ というってことだね。
 もう少し言うと、ジャッジできる立場の人が、裏で何か操作をしているよう
 な場合を、「やらせ」ということか。

 権力やお金のアンバランスを崩してきたのがインターネット。
 中国も、絶大な権力をもった国家と、インターネットという武器を手にした
 民衆の間で、静かにそのパワーバランスがシフトして、共産党のやらせが
 やりにくくなってきている。

 原発再開メールのニュースを聞いて、いつも感じるこの違和感。ちょっと
 掘り下げて考えてみたいな~。 「これから、やらせの話をしよう」笑

 強要、やらせ、公正    
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 誇大広告 みせかけ広告 公正な広告
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 微妙な問題を、私達は、違和感という素敵なセンスで感知している。

 

Posted by webook at 09:46 | Comments (0) | TrackBack

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